大学野球 リーグを支える運営に迫る!

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大学野球 リーグを支える運営に迫る!

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大学野球は、各リーグともに春は選手権大会、秋は神宮大会を目指して、激しい戦いを繰り広げています。そんな大学野球の各連盟は、それぞれ学生委員が主体になり運営を担っています。

今回、球場ではどのような仕事があり、試合が開催されているのか、四国六大学野球リーグ(四国地区大学野球連盟)について紹介します。

四国で唯一の大学野球リーグ

四国六大学野球リーグは、四国地方で唯一の大学野球リーグとして、Ⅰ部とⅡ部を合わせて13校が加盟しています(このうち聖カタリナ大は、来年2020年の春季リーグから参加予定)。2つの高等専門学校が加盟(ともにⅡ部)しているのも特徴です。

参加校に変遷はあるものの1981年から春と秋にリーグ戦を行っています。現在、Ⅰ部リーグは、徳島県を除く3県の6校で構成されています。そのため、リーグ戦は徳島県を除く3県で試合が開催されています。

四国といえども長距離の移動が伴い、各チームは、バスを手配するなどして試合会場まで移動することになります。

秋季リーグは、8月下旬に開幕し順調に試合が行われると、9月中に終了します。折しも各県の高校野球の秋季大会と会期が重なる上に、台風の季節とも重なります。球場の確保という点でも調整が難しいところです。

今年の秋季リーグは、四国学院大が3季ぶり25回目の優勝を決めました。ここ数年は、四国学院大がリードすることが多いものの、1998年に春季リーグに加盟した高知工科大が2018年秋季リーグに初優勝すると、今年の春季リーグも躍進を見せ優勝し、神宮球場の大舞台を経験しました。愛媛大も優勝を狙えるだけの力もあり、毎回、面白いリーグ戦が繰り広げられています。

四国六大学野球リーグ出身の選手は、阪神タイガース・高野圭佑投手(四国学院大)がいます。他にも、元広島東洋カープ・天野浩一選手(四国学院大)、元横浜DeNAベイスターズの福田岳洋選手(高知大)らのプロ野球選手を輩出しています。

今年は愛媛大の勝田悠斗投(4年・津山)が、プロ志望届を提出し、NPBのドラフト会議を待ちます。


愛媛大 勝田投手

積極的に情報を発信!

四国六大学野球リーグは、一球速報で試合を速報するだけでなく、SNSを活用した情報配信や、公式HPで試合の動画を公開するなど広報活動に熱心です。

一人でも多くのファンに、球場へ足を運んでもらうために工夫をしていると、四国学院大の主務、高木翔平さん(3年)は言います。「球場へ応援に来てくれるのは父兄がほとんどです」と高木さんは続けます。

熱心なファンも、ちらほらとスタンドで観戦していますが、球場まで観戦にきてくれるファンを、如何に拡大していくかが、四国に限らず地方の大学野球リーグが抱える共通の悩みです。

昨年の神宮大会では、中国地区大学野球連盟の環太平洋大が優勝しました。今年6月の選手権大会では、京滋大学野球連盟の佛教大が準優勝しました。

地方の大学野球のレベルも上がってきている証しですが、四国六大学野球リーグも神宮で勝ち上がることを目指すとともに地方の大学野球の魅力を積極的に発信しています。

そんな現場の仕事を引き受ける高木さんは、試合当日の大会本部の統括やリーグの広報業務から試合の公式記録員まで担当しています。「限られた人数で運営しなければならないから」とのこと。

場内放送、公式記録員やBSO担当(ボール、ストライクのランプ操作)、スコアボード担当など全て各大学の学生委員が務め、1試合ごとに交代(基本的に1日2~3試合開催)します。

試合終了後、次の試合が始まるまでのわずかな時間で手際よく準備が進められ、次の試合が始めるまでに担当者が交代していきます。

手書きのスコアボードも「現役」


志度球場スコアボード

香川県さぬき市の志度球場でも、四国六大学野球リーグは開催されます。スコアボードは、ネット裏のパソコンで操作することが多くなりましたが、この志度球場のスコアボードは、手書きのスコアボードです。「地方は、まだこのタイプのスコアボードが残っていて、高知県の室戸マリン球場も同じです」と高木さん。

志度球場の場合、スコアボード内にも得点やチーム名、選手名のボードを反転させるための要員を2~4人程度、1試合ごとに配置しています。

内部は、至ってシンプルで、外野スタンドのスコアボード下にある入り口から階段を上がると、まず、下段の選手名を表示するフロア、更に階段を上がると上段が得点を表示するフロアです。


スコアボード内部

意外と内部は広く、ボードに文字を書いたり消したりするのに充分な広さがあります。上段、下段のどちらにも流し台があり、石灰を溶かすこともできます。

のぞき窓もあり、試合経過を随時確認することもできます。ただ、スコアボード内にエアコンや扇風機の類いはなく、炎天下はかなり暑いであろうことがうかがえます。


志度球場 スコアボード内から見たグランド

では、とある試合のスコアボード内での大まかな流れを紹介しましょう。

試合前に石灰を水で溶かし、ボードにチーム名と先発メンバーを刷毛で記入していきます(消すこともできます)。そして、先発メンバーが場内発表の際、放送に合わせてボードを反転させていきます。

その後、試合が始まると、試合経過を確認しつつ各イニングの得点と得点の合計、安打数、失策数を表示させていきます。

選手が途中交代する際、本部席から内線で連絡入り、選手名をボードに書き掲示します。スコアボード内には、必要に応じてスマートフォンで連絡することもあるとのこと。試合が終了すると、ボードをもとに戻し、外してから文字を消していきます。

現在では、姿を消しつつある手書きのスコアボード。ネット裏のスタンドから読みやすい字でチーム名や選手名を書き、間違いなく表示するには技術が必要だと感じました。


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