「やる」クロスフィット2021バージョン!自重エクササイズ部門も新設
DO「やる」クロスフィット2021バージョン!自重エクササイズ部門も新設
毎年恒例のクロスフィット・オープン(以下「オープン」)が2021年は3月12日から3週間に渡って行われます。この「オープン」については2年前にこちらでも紹介しました。
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2021年のオープンは、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、またクロスフィットそのものが組織と体制を新しくしたこともあって、今までとは少々異なった形式で行われます。
ただ、過去はどのような形であったかとか、なぜ今年から変更されるのかを書き始めると、1冊の本になってしまいますので、ここではあえて触れません。
何はともあれ、2021年オープンの何が魅力か?参加するとしたらどんな対策が必要か?についてクロスフィット・トレーナーである筆者が紹介します。
2021年オープン概略
2021年オープンは、3月12日(日本時間)より3週間に渡って行われます。毎週金曜午前10時(同)に、その週のワークアウトが大会ホームページ上で発表され、参加者は、翌週の火曜午前10時までにワークアウトを行い、スコアをオンライン送信しなくてはいけません。
2021年オープンの最大の目玉は、クロスフィットのジム以外の場所、例えば公園や自宅などからの参加を容易にするオプションが追加されたことです。
しかも、5種類の器具(バーベル、ダンベル、ジャンプボックス、縄跳び、鉄棒)だけは、必要なベーシック部門とまったく器具が要らない自重エクササイズ部門の2つが用意されています。そのため、クロスフィットに未加入の人やまったくの初心者にも広く門戸が開かれました。もちろん、クロスフィットに在籍しているけど、新型コロナウイルスの影響でジムを使用できない、あるいはしたくない人にも有益な選択肢です。
2021年オープンのルール主要ポイント
その他、2021年オープンの重要なポイントは以下の通りです。
•オープン参加者は、登録の際に大陸単位(北米、南米、ヨーロッパ、アジア、アフリカ、オーストラリア)でグループ分けされる。但し、その大陸は居住地ではなく国籍で決まる。つまり日本在住米国籍の人は北米大陸に登録する。
•大陸ごとの一般部(18歳~35歳)トップ個人10%、チーム25%が準々決勝ラウンドに出場資格を得る。準々決勝ラウンドはオンラインで行われる。
•ティーン、マスター部門は、各年代の世界中でトップ10%が最終予選(Quailifier)に出場資格を得る。年代別最終予選はオンラインで行われる。
•自重エクササイズ部門の参加者は、一般部の準々決勝や年代別最終予選には進めない。
•障害者部門が新設された。上肢、下肢、神経筋、視覚、低身長、車いす(股関節機能あり)、車いす(股関節機能なし)、および知的障害の部門に分かれる。
自重エクササイズ部門のワークアウト出現予想
さて、今回初めてオープンに参加する人にとって、もっともハードルが低いのは自重エクササイズ部門でしょう。クロスフィットのジムに加入する必要もなく、器具も要らず、自宅からでも、空き地からでも、公園からでも参加できます。クロスフィット本部ホームページの言葉を借りるなら「必要なものは平らなスペースだけ」ということです。
2021年オープンは3週間。週のワークアウトが2種類以上あるときもありますが、大抵は1週1種類のワークアウトが指定されます。器具を使わないという条件と、そもそもの目的が多くの人に参加しやすくするためですので、それほど難易度の高いワークアウトは選ばれないであろうと推測できます。
筆者が自重エクササイズ部門で出現すると予想するエクササイズ種目は以下の通りです。
■バーピー
バーピーは、クロスフィットにおいてもっとも頻繁に行われる自重エクササイズです。これは必ず出るでしょう。オープンの歴史の中で、おそらくもっとも悪名高いワークアウトは2012年第1ワークアウトの「7分間バーピー」でした。
バーピーの動作は単純、かつハードです。立った状態から、伏せて胸を地面に着けたのち、一気に立ち上がってジャンプする。ただこれだけです。
予想されるバリエーションとしては、バーピー+サイドホップ(あるいは前後ホップ)が来るかもしれません。
ラインの片側でバーピーを行い、
両足を揃えてホップし、ラインを跨ぐ。左右繰り返す。
■スクワット
下半身を鍛えるエクササイズと言えばスクワット。これも外せない種目でしょう。器具を使わない自重スクワットなら、まあ誰にでもできますので、競技に使うとなると回数とスピードがキーになります。
注意するべき点は、クロスフィットのルールでは、スクワットの際に腰が膝より低い位置までしゃがまないとスコアにならない(ノー・レップと呼ばれます)ことでしょう。立ち上がった時には、膝と腰を完全に伸ばさなくてはいけないことも同じです。
スクワットはこの位置までしゃがまないとスコアにならない。
■腕立て伏せ
自重エクササイズの代表的な種目と言えば、誰でも腕立て伏せを思い浮かべるでしょう。クロスフィットでも頻繁に腕立て伏せを行いますので、まずは間違いなくオープンでも使われると思います。
バーピーやスクワットと同じく、腕立て伏せにもクロスフィットの「ローカル・ルール」が存在します。それは胸が地面に着くまで下ろすということ、そして上がった姿勢のときは肘を完全に伸ばすことです。そうしないとスコアにカウントされません。
よくあるバリエーションとしては、胸を地面に着けた後で両手を地面から離す腕立て伏せがあります(Hand Release Push Upと呼ばれます)。
Hand Release Push Upは両手を地面から一瞬離す。
バーピー、スクワット、腕立て伏せの3種目(バリエーションも含む)は、それぞれが期間中必ず1回は出ると筆者は予想します。
他には以下のような種目が混じる可能性もあるでしょう。
■ランジ
片足を前に伸ばして膝を直角に曲げ、後ろの膝を地面に着ける動作です。通常のクロスフィットでは4~8メートルを往復して歩く形式がよく使われますが、今回はその場で行う形式を採用するかもしれません。
ランジでは後ろの膝を地面に着ける。
■ブロードジャンプ
両足を揃えてジャンプする幅跳びです。瞬発力を測定するには格好の種目ですので、意外に可能性は高いかもしれません。他の自重エクササイズ種目はどうしてもスタミナを競う方向になってしまいますので。
ブロードジャンプでは助走をつけずに両足で踏み切ることが条件。
■シットアップ
シットアップをオープンで使うとすれば、スコアとなる基準が問題になるでしょう。背中と両手を地面に着けた状態から起き上がり、つま先を掴む形式をバタフライ・シットアップと呼びますが、これだとルールが明確になりますので、あるいは使われるかもしれません。
バタフライ・シットアップの始動。背中と両手を地面に着ける。
バタフライ・シットアップではつま先を両手で掴むと1レップ完了
その他、クロスフィットで行う自重エクササイズには片足スクワットや逆立ち歩きなどもありますが、多くの人に門戸を開くという目的からすると、少々難易度が高すぎると言えるでしょう。そのため、これらの種目が出現する可能性は低いかもしれませんが、あるいはワークアウトを複数ラウンドに分けて、後半ラウンドにこれらを持ってくるかもしれません。
片足スクワット。ピストル・スクワットとも呼ばれる。
逆立ち歩きは過去のオープンでも出現した。
参加する方法は?
オープンに参加する方法は簡単です。下のINFORMATIONにある大会ホームページの”Register”ボタンをクリックして、氏名、生年月日、国籍、などを入力するだけです。料金は20米ドル、約2000円です。世界最大のフィットネス・イベント、大人の運動会、誰にでも参加しやすくなったオープンに、ぜひ出場を検討してみてはいかがでしょうか。参加登録はもう始まっています!
INFORMATION
クロスフィット・オープン公式ホームページ
https://games.crossfit.com/