関西地区大学野球春季リーグ終盤情報

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関西地区大学野球春季リーグ終盤情報

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4月に大学野球の春季リーグが各地でスタートしました。熱戦が繰り広げられた春季リーグは大詰めを迎え、優勝チームが決まりつつあります。優勝チームは6月5日に神宮球場と東京ドームで開幕する全日本大学野球選手権大会に出場します。今回は、関西地区の各リーグの熱戦を紹介します。

関西学生野球連盟

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5月初旬には関西大が首位を行き、僅差で立命館大、3位が近畿大、そして4位が関西学院大となり、同志社大、京都大が続きます。立命館大、近畿大にも優勝の可能性はあり、最終節に向けて熾烈な優勝争いが繰り広げられました。

関西大は、金丸夢斗投手(3年 神港橘)は完投でき、且つ三振で打者を打ち取れるなどエースに相応しいピッチングを見せてくれています。そして、富山雄正選手(3年 大阪偕星)、佐藤慶志朗選手(3年 愛工大名電)、田中大翔選手(4年 熊本工)といった打率4割台のハイアベレージ打者もそろっており、同リーグ内で最も手強いチームとなっています。

対する立命館大は、谷脇弘起投手(4年 那賀)をはじめ荒井豪太投手(3年 立命館宇治)、京極翔也投手(3年 石見智翠館)、遠藤翔海投手(2年 京都共栄)ら豊富な中継ぎ陣を擁し、竹内翔汰選手(3年 創志学園)、表悠斗選手(4年 明豊)、桃谷惟吹選手(4年 履正社)ら野手の活躍により首位争いに加わることができました。

立命館大は、5月13日の関西学院大戦で5点を先制されるも試合をひっくり返して10‐5と乱打戦を制し、翌14日には3‐2と継投で投手戦を制しました。また近畿大も同日に行われた京都大戦に連勝し、優勝争いに残りました。

そして、5月22日、近畿大が2季ぶり49回目の優勝を果たしました。
近畿大は全日本大学野球選手権大会の初日に、神宮球場で第3試合に北陸大学野球連盟の優勝チームと対戦します。

関西六大学野球連盟

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今春季リーグは大阪経済大と大阪商業大による優勝争いになっています。3位は龍谷大、そして、大阪学院大、京都産業大、神戸学院大という順位になっています。大阪商業大の一強が続いているだけに、どこの同チームがの連覇を止めることができるのかが注目の春季リーグになりました。

大阪商業大は上田大河投手(4年 大商大高)が絶対的なエースとして存在感がありますが、大阪経済大は津田淳哉投手(4年 高田商)が奮闘しています。

5月16日の最終節、大阪商業大と大阪経済大の直接対決1回戦は、大阪経済大の津田投手、大阪商業大の上田投手の両エースの先発で始まりました。この試合は大阪商業大が初回の2得点を守り切り、NPBのスカウト陣が見守る中で上田投手が完封勝利で優勝に王手をかけました。翌17日の2回戦でも大阪商業大は大阪経済大に5-2で快勝、3季連続20回目の優勝を果たしました。大阪経済大が優勝すれば2007年秋季リーグ以来となるはずでしたが、惜しくも優勝を逃しました。

そして、大阪商業大は全日本大学野球選手権大会で大会初日の第4試合目、東京ドームで札幌学生野球連盟の優勝チームと対戦します。

阪神大学野球連盟

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春季リーグは天理大が制し、5季連続24回目の優勝を果たしています。毎季、関西国際大や大阪体育大が追い上げ、大阪産業大も健闘するものの天理大の連覇を阻止するまでには至っていません。順位は、天理大、大阪産業大、関西国際大、大阪体育大、大阪電気通信大、甲南大の順となっています。2~4位は僅差となっています。

天理大は、真城翔大投手(4年 高知商)、藤居海斗投手(4年 近江)、本間悠貴投手(4年 大冠)といった投手陣を擁し、とりわけ真城投手は完投できる投手として申し分のないピッチングをしています。また、吉田元輝選手(4年 京都外大西)、下林源太選手(3年 天理)、近藤遼一選手(4年 八戸学院光星)といった主力打者もしっかり結果を出し、投打がうまくかみ合い、順調に勝ち星を重ねてきた結果が優勝だったといえます。

また、今春季リーグでは、関西国際大のエース不後祐将投手(4年 中京学院大中京)が二刀流に挑戦し、打席に立つシーンも見られました。

全日本大学野球選手権大会で天理大は、大会初日に東京ドームでの第2試合目で九州六大学野球連盟の優勝チームと対戦予定です。

近畿学生野球連盟

>>近畿学生野球連盟 公式サイト

春季リーグでは、大阪公立大が優位に勝ち星を重ねていき、勝ち点5、勝率9割8厘と2位の阪南大(勝ち点4 勝率6割6分7厘)以下を抑え、文句なしの優勝を果たしました。大阪公立大は昨秋季リーグ以来の2季連続優勝です。同チームの連覇及び春季リーグでの優勝は、前身の大阪市立大及び大阪府立大を含めても初となります。3位以下の順位は、和歌山大、大阪観光大、奈良学園大、神戸大となっています。

大阪公立大では、正中敦士投手(4年 小野)が防御率1.29で6勝を挙げ、エースに相応しい存在でした。中野湧大投手も防御率2.45で3勝を挙げるなどチームに貢献しました。また、打者では大西優佑選手(4年 豊田西)が打率4割4分4厘で首位打者、米麦波留選手(高松商)も打率部門で2位になるなど、投打がうまくかみ合っての優勝だといえます。

全日本大学野球選手権大会で大阪公立大は、中国地区大学野球連盟優勝の環太平洋大と神宮球場での大会初目第1試合目で対戦予定です。

京滋大学野球連盟

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今春季リーグでは、花園大が佛教大、京都先端科学大の強豪チームを制しての2016年春季リーグ以来2度目の優勝を果たしました。花園大は8勝1敗、勝ち点4で優勝。佛教大は7勝3敗の勝ち点3と僅差でで及ばず2位、京都先端科学大は7勝4敗の勝ち点3で3位。以下、びわこ成蹊スポーツ大、大谷大、滋賀大と続きます。上位3チームともに最後まで優勝の可能性があり、もつれたリーグ戦になりました。

花園大は、投げては藤原聡大投手(2年 水口)の好投が光り、打っては廣部嵩典選手(2年 県立岐阜商)、櫻田大和選手(3年 尽誠学園)の2人が非常に当たっており、勝ち星を重ねていくうえで重要な働きをしました。藤原投手は昨秋季リーグでは新人賞を獲得していますが、今春季でも威力のあるストレートを中心に変化球も駆使して打者を打ち取ってていっています。5月3日の佛教大との直接対決では最速151キロを記録しつつも効果的に変化球も使い、11奪三振、被安打5、わずか2失点に抑え5-2と完投しています。5月9日の滋賀大との試合でも先発し、4点を失うものの140キロ台半ばのストレートと変化球で10奪三振と完投しています。廣部選手は首位打者、櫻田選手は打率2位、藤原投手の奪三振44はリーグトップです。

佛教大は、エースで主将の山本奨人投手(4年 智辯学園)が今春季、やや不調だった点が唯一痛いところでした。ただ、赤木晴哉投手(2年 天理)の奮闘及び山本投手が5月9日の京都先端科学大で先発し完投勝利するなど秋につながる試合もありました。

なお、全日本大学野球選手権大会で花園大は、大会3日目に東京ドームで札幌学生野球連盟優勝チームと大阪商業大(関西六大学野球連盟)の勝者と対戦予定です。

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