日本チャンピオンの與那嶺恵理選手も完走した、ツール・ド・フランス・ファム avec Zwiftとは

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日本チャンピオンの與那嶺恵理選手も完走した、ツール・ド・フランス・ファム avec Zwiftとは

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7月23日から30日の日程で、フランスで開催されたツール・ド・フランス・ファム avec Zwift(以下TDFFと省略)は、毎年7月に開催される男子選手のツール・ド・フランスの女性版にあたる自転車のロードレースです。総距離962.9㎞を8日間で走るこのレースは世界最高峰の選手が出場し、日本チャンピオンの與那嶺恵理選手も出走しました。
この記事では、このTDFFのレースの様子をお伝えします。

TOP写真 最終第8ステージの個人タイムトライアルをスタートする與那嶺恵理選手。写真撮影: 對馬由佳理

8日間のステージ・レースとなって、2年目の女性版ツール・ド・フランス


観客もツールの名物。第7ステージのツルマレー峠にて。写真撮影: 對馬由佳理

TDFFは8日間のステージ・レースとなって今年で2年目となり、男子の3週間のレースである、ツール・ド・フランスの女子選手版として開催されています。
もともと、女性版のツール・ド・フランスは1955年に開催されましたが、その後は大会スポンサーなどの問題などもあり、その後は断続的に開催されるようになりました。

また、2005年から、女性版のツール・ド・フランスが5ステージ制あるいは7ステージ制で復活しますが、それも2009年で一旦中断してしまいました。しかし、2014年から女性版ツール・ド・フランスが再度開催されるようになります。そして、2022年には8ステージ制となり、今年と同じような形となりました。

現在の形になって今年で2年目となるTDFFのスタート地点となったクレメント・フェラーは、フランスの西に位置する小さな街です。この街は今年の男子のツール・ド・フランスでもステージとなった場所ということもあり、スタート地点にはたくさんの観客が集まりました。

日本チャンピオンの與那嶺選手も出走


第1ステージのスタート前。各国のナショナルチャンピオンが1列目に並ぶ。写真左から5番目が與那嶺選手。 写真撮影:武井享介

今年のTDFFには、ヒューマン・パワード・ヘルス所属の日本チャンピオンである與那嶺恵理選手が出走していました。
レース初日のスタート前のチームプレゼンテーションで大きな声援を受けた與那嶺選手は、日本チャンピオンのジャージを着て、この日のスタートラインの一番前からスタートします。與那嶺選手の隣には世界チャンピオンジャージを着たアンネミエック・バン・ブルテン(モビースター)を始め、フランス・イタリア・スペインなどの今年の各国のチャンピオンが一列に並ぶ華やかなスタートとなりました。

この日から與那嶺選手は、チームメイトの選手のために献身的なアシストを続けます。
TDFFは世界のトップクラスの選手が集まるレースということもあり、常にハイペースでレース進むことはもちろん、コース自体もアップダウンが絶え間なく続きます。加えて、日によっては気温が高い日はもちろん、寒くて震えるような雨の日や風の強い日もあるなど、出走している選手にとって非常に過酷な状況でのレースが続きます。

そのような中でもチームメイトをアシストする與那嶺選手の走りは、現地に詰めかけた報道陣の注目を日に日に集め、レースが進むごとに與那嶺選手へのインタビューを希望する報道陣の数が増えていきました。

今年のTDFFの目玉ステージとなったのは、第7ステージのツルマレー峠の頂上ゴールです。しかし、この日、ゴール付近は濃い霧に包まれ、雨が降ったことで気温が急激に低下。翌日の最終ステージを前にした選手達を、体力の限界まで苦しめるステージとなりました。この日ステージを與那嶺選手は無事ゴールすると、翌日の最終第8ステージの個人タイムトライアルも苦しみながらも走りきり、総合78位という成績で、今年のTDFFを完走しました。

次の世代の選手の育成の場でもあるツール・ド・フランス・ファム


プロのコースを走る10代の女子選手たち。写真撮影:對馬由佳理

世界のトップクラスの女性選手が集まるTDFFですが、その一方で、フランス自転車界にとっては次の世代を担う選手たちを育てる場という一面もあります。

例えば、8日間のTDFFの間、10代の若いフランス人女性選手がレースのコースを走るというイベントが開催されていました。彼女たちは毎日レースのコースの一部を走る前に、毎日スタート地点のサイン台に上がり、大勢の観客の前でひとりひとり名前を紹介されます。コースを走っている最中も観客の声援を受けて走ることもあり、10代の選手がプロと同じコースをプロと同じような環境で走ることができるのです。

小さな子どもが自転車を楽しむ機会もあるツール。 写真撮影:對馬由佳理

また、TDFFのスタート・ゴール地点では、毎日小さな子どもたちが、大人に見守られながら、自転車を乗ることができる小さな自転車コースが設置されます。この子供用の自転車コースは子供の年齢によって2つに分けられており、2歳や3歳の子供も楽しむことができるようになっていました。

また、毎日のスタート・ゴール地点には、自転車のための駐車場が必ず設置され、自転車で来た人は大人も子供も無料で自転車を駐めることができるようなスペースもありました。

TDFFは、世界のトップクラスが集まるレースです。しかし、同時に若いサイクリストを育てる場でもあり、子供が自転車に乗ることに興味や関心を持つ場でもあるのです。

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