村田諒太、小野伸二、AKB48坂口渚沙ら豪華ゲストが登場!「スポーツ!北海道フォーラム~パラスポーツを通じて共生社会の理解を深める~」が札幌市にて開催!

村田諒太、小野伸二、AKB48坂口渚沙ら豪華ゲストが登場!「スポーツ!北海道フォーラム~パラスポーツを通じて共生社会の理解を深める~」が札幌市にて開催! SUPPORT

村田諒太、小野伸二、AKB48坂口渚沙ら豪華ゲストが登場!「スポーツ!北海道フォーラム~パラスポーツを通じて共生社会の理解を深める~」が札幌市にて開催!

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「東京2020オリンピック・パラリンピック」の開催もいよいよ1000日を切り、様々なカウントダウンイベントが全国で始まっています。そんな中、パラスポーツ(障害者スポーツ)を通じて共生社会のあり方を考え、パラリンピックについても理解を深めようというフォーラムイベントが、北海道札幌市の道新ホールにて11月3日に開催されました。

当日は、ロンドン五輪ボクシング金メダリストであり、同時に世界ミドル級王者となったプロボクサー村田諒太氏、コンサドーレ札幌のプロサッカー選手・小野伸二氏、アイドルグループAKB48チーム8の坂口渚沙さんなど豪華ゲストが登場し、会場は大いに盛り上がりました。今回は、そのレポートをご紹介いたします。

基調講演にロンドン五輪ボクシング金メダリスト、世界ミドル級王者であるプロボクサー・村田諒太氏が登場


まずは基調講演として10月22日に世界ミドル級王者になったばかりのプロボクサー・村田諒太氏が登場。「一歩踏み出す勇気」と題して講演がスタートしました。村田選手は、ボクシングを始めたキッカケ、緊張の取り方、モチベーションについて、教育と子育てなどの多彩なテーマで、時には笑いも交えながら熱く語っていました。その中で印象的だったお話をまとめてみました。

「努力とはA(自分の才能=適性見極める)xB(時間・労力)である」…

周りに必ず”頑張ってるのに報われない人”っていますよね。それって何故か分かりますか? それは自分の適性と違う方向で努力しているからです。つまりAを間違っているんです。

「緊張を無くすのは無理」…

緊張は必ずします。大事なのは緊張を自分で認める(アドラー心理学でいう、自己受容)ことです。私は独り言をよく言うんです。それは可視化する、ということ。客観的に自分を見て緊張の正体を見極めるんです。

「何かを始める理由は不純でいい」…

私がボクシングに興味を持ったのは単純に”ケンカに強くなりたかった”からなんです。すごい不純な動機ですけど、みなさん始めるにあたって崇高な理想を抱きがちです。でもそれだと挫折しやすいので、まずは始めてみる事が大事。

「私の指針はビクトゥール・フランクル」…

私はフランクルの”人生に意味はない。人生からの問いかけに全力で答えるのだ”という言葉が好きで指針にしているんです。人生と言うのは、その時々で起こったことに対処し続けること。それしかできないと思うので。

「教育で必要なのは自立」…

アドラーは子育て・教育に必要なのは”自立”だと言いました。子供と言うのは親の思い通りにはいかないもので、子離れが大切。人生の責任は本人にあるのだから。

「個性を受け入れる」…

自分の生まれながらの個性が何であれ、それを受け入れる事で自分をコントロールできるようになるんです。それができないと、自分の内面でぶつかり合ってしまうので。


◇特別プログラム 障害者スポーツを支援するチームビヨンドメンバーの坂口渚沙さん(AKB48チーム8、旭川市出身)が、リオデジャネイロパラリンピックで日本が銀メダルを獲得したボッチャに挑戦

続いて、パラリンピックの競技である『ボッチャ』のデモンストレーションコーナーがスタート。ここでは、障害者スポーツを支援する「チームビヨンド」のメンバーでもある坂口渚沙さん(AKB48チーム8、旭川市出身)も登場。ドリームボッチャ札幌の選手である菊池さん、伊吹さん、そして村田選手も交え、2対2に分かれたボッチャ対決に挑みました。結果は坂口さん・菊池さんペアの勝利となりました。

~ボッチャとは~

ボッチャは、ヨーロッパで生まれた重度脳性麻痺者もしくは同程度の四肢重度機能障がい者のために考案されたスポーツで、パラリンピックの正式種目です。ジャックボール(目標球)と呼ばれる白いボールに、赤・青のそれぞれ6球ずつのボールを投げたり、転がしたり、他のボールに当てたりして、いかに近づけるかを競います。(日本ボッチャ協会より引用)

坂口さんは巧みな球さばきで好投を連発で勝利に貢献。会場からは盛んな拍手を浴びていました。感想を聞かれると「今日が一番うまくいきました!」と笑顔で答えていました。村田選手はなかなか上手く投げれず苦笑していましたが、ユーモアを交えながら楽しそうに参加、パラスポーツの面白さを広める一助となっているようでした。

パネルディスカッションにはサッカー界のレジェンドも登場!


最後はパネルディスカッションコーナー。ここでコンサドーレ札幌のサッカー選手で世界でも活躍した”天才”小野伸二氏、元パラアイスホッケーのゴールキーパーで4大会連続パラリンピック出場の永瀬充氏が登場。村田選手も交え、「パラスポーツを通じて共生社会の理解を深める」をテーマに活発な意見が飛び交いました。

小野選手は、パラスポーツである「ブラインドサッカー」を体験したことがあると語り「非常に怖く、ドリブルも上手くできなかった」そう。また、コンサドーレ札幌としても「アンプティサッカー」(主に上肢、下肢の切断障害を持った選手がプレーするサッカー)を支援協力していくという話も出ました。

永瀬さんは、パラスポーツの「強い意志・勇気・インスピレーション・公平」という”四つの価値”を説明。「特に”公平”は重要。パラスポーツがキッカケとなり、インクルーシブ社会が実現すればよい」と話し、「東京オリンピックに向けてパラスポーツへの支援・注目は広がった。これが”東京バブル”にならないように今後もパラアスリートからの啓発が必要」とも。

村田選手は「パラスポーツに馴染みがないのは”知らないから”。まずはルールを知ると楽しくなるので、まずは知ってもらう事が重要と思う。あと、閉会式はオリンピックと一緒にすればいいと個人的に思う」と語り、「自分も広告媒体として影響力の高い現役にこだわり、協力していきたい」とパラリンピックへの想いを述べていました。

プロボクサーの村田氏は終始、司会者と軽妙な掛け合いを繰り広げ、会場を沸かせていたのが印象的でした。また、会場ロビーには村田選手のサイン付等身大パネルも登場。一緒に写真に収まる来場者で人だかりが出来ていました。

登壇した皆さんからは「共感」「共生」というキーワードが頻出。健常者と障害者の垣根を超えるために必要なのが、まさにそのキーワードに込められていると感じました。今回のフォーラムの開催ではYoutubeでの生中継も行われたことから、来場者のみならず、全国の多くの方々にパラスポーツ・パラリンピックを認知してもらえる機会になったのではないでしょうか。