アーセナルサポーターによる現地ガイド「エミレーツにいこう!」

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スポーティ

外国人観光客にもやさしいエミレーツ・スタジアム

2015年9月に英国政府観光局が発表した調査結果によると、イギリスで最も多くの外国人観光客が訪れているスタジアムは、マンチェスターユナイテッドの本拠地「オールド・トラッフォード」と、アーセナルの本拠地「エミレーツ・スタジアム」(同数首位)とのこと。

どちらも魅力的なスタジアムですが、とくに「エミレーツ・スタジアム」は、ロンドンの中心部からのアクセスも非常によく、設備も近代的で快適そのもの、スタッフは外国人にも非常にフレンドリーで、初めてのプレミアリーグ体験にぜひおすすめしたいスタジアムです。

キングズクロスから電車+徒歩で約15分で到着!

場所はロンドン中心部よりやや北寄り、「ハリー・ポッター」が魔法学校に旅立つ駅としても有名なキングズクロス(King’s Cross)駅から、地下鉄で5分前後です。最寄駅は、地下鉄ピカデリーラインのホロウェイロード(Holloway Road)駅、またはアーセナル(Arsenal)駅。キングズクロス(King’s Cross)駅からはそれぞれ2駅めと3駅めにあたります。

ホロウェイロードからのアクセスは非常にシンプル。

駅の出口を出て、目の前の片道3車線の幹線道路を渡り、そのまま先にのびる道を進みます。沿道に並んだグッズの屋台を横目に5分も歩けば、そこはスタジアムの正面玄関。ARSENALという大きなロゴと、選手が後ろ向きに肩を組んだ大看板が目に飛び込んできます。

「ジ・アーマリー(The Armoury)」という名前のオフィシャルショップもこちら側。道の突き当たりにスタジアムが姿を現す瞬間の感動はひとしおの、プレミアリーグビギナーにもおすすめのルートです。

ホロウェイロードの駅から向かうとスタジアムの表玄関を望む形に。初めて「スタジアムだ!」と分かる瞬間は感動的です

ホロウェイロードの駅から向かうとスタジアムの表玄関を望む形に。初めて「スタジアムだ!」と分かる瞬間は感動的です


ただし重要な注意点が一つ!試合開催日のホロウェイロード駅は、キックオフ1時間前になると閉鎖されてしまいます。

電車そのものが黙ってホームを通過していくため、知らないと慌ててしまいますが、キングズクロス駅方面から乗ったのなら問題なし。次のアーセナル駅(もう一つの最寄駅)には必ず停車してくれます。

アーセナル駅からのルートは、アーセナルひと筋のディープなファンにもおすすめ。というのも、2007年にエミレーツ・スタジアムができるまでのアーセナルの本拠地、ハイベリー・スタジアムは、アーセナル駅を出た目の前にあったからです。この駅の特徴は、電車を降りてから出口まで続く長い長い地下通路。

人がようやく2人並んで歩けるほどのこの通路、一説には、興奮したファンが走ったり暴れたりできないようにわざとこういう作りにしてあるとの話ですが、ハイベリーの時代から、無数のアーセナルサポーターが静かな闘志を燃やしながら歩いた通路だと思うと、ファンには感慨深いものがあるのです。

アーセナル駅を出たところはごく閑静な住宅街。イングランドでは伝統的に、住宅街のど真ん中に溶け込むように作られたスタジアムが多く、ハイベリーもまたそんなスタジアムの一つでした。

大型でモダンなエミレーツ・スタジアムにその面影はありませんが、アーセナル駅からエミレーツまでの住宅街を歩いていると、そんな昔の名残を味わうことができます。沿道にはグッズやフードの露店が多いのも魅力的。スタジアムまではこちらも5分程度です。

アーセナル駅からスタジアムへの道は人でいっぱい。住宅地を抜けて行くルートは街歩きとしても雰囲気抜群

アーセナル駅からスタジアムへの道は人でいっぱい。住宅地を抜けて行くルートは街歩きとしても雰囲気抜群

サポーターパブ「The Tollington」で試合前に1杯

プレミアリーグのスタジアムといえば、その周辺に必ずある、サポーター御用達のパブも覗いてみたいもの。

エミレーツ・スタジアム周辺にもいくつかそうしたパブがありますが、ここではスタジアムのやや北側にある、「ザ・トーリントン(The Tollington)」をご紹介してみましょう。

場所はオフィシャルショップ「ジ・アーマリー」を正面に見て左手にあるレンガ造りの高架をくぐり、北方向に3分ほど行ったところ。

試合の2時間前ともなれば、すでに道路まではみ出さんばかりの人だかりなので、見逃すことはないでしょう。店の外まで人があふれてビールを立ち飲みしている様子は、ロンドンのパブではよく見る光景ですが、アーセナルの試合開催日の「ザ・トーリントン」はある意味その最たるものです。

オーダーはこれもイギリスのパブでは基本の、カウンターで現金を渡して注文するキャッシュオン方式。英語が分からなくても最後は「ビア!」の一言で何とかなるので、ぜひ試合前に1杯やって気持ちを盛り上げてみてください。

もちろん、ジュースやトニックウォーターなどのソフトドリンクもちゃんとあるので飲めない人も大丈夫です。

一つだけ注意したいのが、試合開催日のこうしたパブは、アウェイファンの立ち入りはご法度ということ。もちろん、アーセナルのマフラーやシャツを身に付けていれば顔パス状態なので、せっかくなら「ジ・アーマリー」で何か一つグッズを買い、身に付けて乗り込みましょう!

レプリカシャツの上からコートを着ていた筆者は、このすし詰め状態にもかかわらず入り口で店員さんに呼び止められ、アーセナルサポーターかどうかを確認されました

レプリカシャツの上からコートを着ていた筆者は、このすし詰め状態にもかかわらず入り口で店員さんに呼び止められ、アーセナルサポーターかどうかを確認されました

「パイベリー・コーナー」で選手の名前の食事パイを買おう

もう一つ、エミレーツ・スタジアムに行ったらぜひ訪ねておきたいお店が、「パイベリー・コーナー(Piebury Cornor)」。ホロウェイロード駅を出て大通りを渡らず、右(南)に向かって3分ほど歩いたところにあるパイの専門店です。

イングランドには、「ステーキパイ」や「シチューパイ」など、軽食になる食事パイの店がたくさんありますが、ここもそのようなお店の一つ。ただ他と大きく違うのは、ここのお店のパイには、その多くににアーセナルの選手の名前がついているのです!

たとえば、チキンハムと西洋ネギのパイは「デニス・ベルカンプ(Dennis Bergkamp)」、鹿と赤ワインのパイは「ティエリ・アンリ(Tierry Henry)」という具合。なかには牛ホホ肉と鹿肉を煮込んだ”The’Ox'”(Oxは牛。アレックス・オクスレード-チェンバレンの愛称でもある)など、語呂合わせで名づけられたパイもあり、どれを選ぶかファンとしては大いに悩むところです。

筆者は、アーロン・ラムジーの名前にかけて命名された"Aaron 'Lamb'sey"を購入。ラム肉と野菜にミントの香りが効いたパイ

筆者は、アーロン・ラムジーの名前にかけて命名された”Aaron ‘Lamb’sey”を購入。ラム肉と野菜にミントの香りが効いたパイ

お店にはイートインスペースもありますが、試合前にはやはり大混雑となるので、テイクアウトでスタジアムに持ち込むのもいいでしょう。

焼く前の冷蔵品も売られていて、ちょっとだけ値段が安いのですが、うっかりそちらを買わないよう、買い食いするなら焼き上がって温かいケースに入っているものを。ちなみに、イギリスではテイクアウトとはいわず「テイクアウェイ(Take away)」と言うので、ぜひ覚えておいて活用してみてください。

試合のない日はスタジアム・ツアーがあるじゃないか

とはいえ、イギリス旅行の日程がエミレーツ・スタジアムでの試合開催日と合わない場合もあるでしょう。

そんなときにはぜひ、普段は入れない場所までディープに見学できるスタジアム・ツアーを体験してみてください。こうしたツアーは試合のない日にしか行われないので、オフの日ならではの楽しみ方といえます。

エミレーツ・スタジアムの場合はツアーと言っても、音声ガイドを片手に自分のペースで内部を回れる”Self Guided Audio Tour”が基本。チケットは公式ウェブサイトから購入することもできますが、当日現地での申し込みも可能です。

元選手が案内してくれる”Legend Tour”もあり、ファンにはたまらないものがありますが、ますがこちらは英語での案内になるので、苦手な人は音声ガイド方式が気軽。ちゃんと日本語のガイドもあります。

個人ではなかなか手が届かないセレブ御用達のラウンジ、ホームチーム用とアウェイチーム用でこれでもか!というほど設備の違うシャワールーム、テレビでおなじみの、ベンゲルとアシスタントコーチのボールドが並んで座るベンチ、やはりテレビで見覚えのある、背景がスポンサーロゴで埋まった記者会見ルーム……見どころはたくさんありますが、最も感動的なのは、イングランド随一とも称えられる美しい芝のピッチ。チームカラーの赤に縁どられ、どんな季節に訪れても青々と豊かなピッチは、まさにアーセナルの魂。一度訪れた人を虜にせずにはおかないのです。

スタジアムツアーではピッチサイドまで入れるので、その美しさが試合日以上にリアルに感じられます

スタジアムツアーではピッチサイドまで入れるので、その美しさが試合日以上にリアルに感じられます




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