世界一激しいスポーツ! オーストラリアンフットボール日本代表『SAMURAIS』の挑戦

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世界一激しいスポーツ! オーストラリアンフットボール日本代表『SAMURAIS』の挑戦

スポーティ

オーストラリアの国技として親しまれ、その運動量の多さから世界一激しいスポーツと評されるオーストラリアンフットボール。その世界大会(インターナショナルカップ)が8月からオーストラリア・メルボルンで開催されます。

3年に1度のインターナショナルカップに挑む日本代表『SAMURAIS(サムライズ)』の大会直前練習に密着し、オーストラリアンフットボールの魅力を探りました。

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長友より走る! アクティブすぎるフットボール

オーストラリアンフットボールは、キックとハンドパスを繋げてゴールを狙うスポーツ。ルールの違いはありますが、サッカーとラグビーを合わせたようなゲーム性です。楕円のコートの両端にはそれぞれ4本のポールが立っており、中の2本の間にボールを蹴り込めば6点、外の2本の間に蹴り込めば1点となります。

ラグビーより広い楕円型のコートで行なわれる

ラグビーより広い楕円型のコートで行なわれる


オーストラリアンフットボールの最大の特徴は、試合のスピード感にあります。どこまであるのか分からなくなるほど広いコートを縦横無尽に動くボールを追い、ひたすら走り回る選手たち。トップチームの選手が1試合に走る走行距離はなんと平均約14km。サッカー日本代表長友佑都選手のW杯ギリシャ戦での走行距離が約11kmですから、いかに走るスポーツかということが分かります。

遠目からのシュートに「ナイスキック」の声

遠目からのシュートに「ナイスキック」の声


さらに注目すべきは試合中の得点シーンの多さです。オーストラリアのプロリーグでは、試合がよりアクティブに展開するようにルールを少しずつ改正していて、公式戦では1試合に100得点を超える試合も。さまざまなゴールシーンが見られるのもオーストラリアンフットボールの魅力です。

ボールをパンチ!? 斬新なパスの繋ぎ方

オーストラリアンフットボールでは、ラグビーのように手で投げるパスは反則とされ、握りこぶしでボールを叩くようにパスをします。

また、ノーバウンドでキックパスを受け取ると「マーク」と呼ばれる状態となり、フリーキックか試合続行か選択をすることができます。このマークを得られるかどうかが試合の重要なポイント。長いパスを通すためにはキックの精度が要求されます。今回練習に参加した榊道人選手は、なんと日本一のキックの精度の持ち主! ということでキックを早速見せてもらいました。

榊選手は「楕円のボールを真っすぐ蹴るのは、一見難しいんですけど、意外に簡単に出来ます」と、笑いながら話してくれました。

自由度の高さが多彩なアスリートの活躍を生む

現在、日本では大学生と社会人合わせて9チームがリーグ戦を行なっています。各チームに所属する選手のほとんどは大学から始めていて、ラグビーやアメフトだけでなく、野球やバスケットボール、陸上といった多彩なスポーツ出身者が活躍しています。

日本代表28名には、野球・バスケ・陸上・バレーボールなど様々なスポーツ出身者が顔を揃える

日本代表28名には、野球・バスケ・陸上・バレーボールなど様々なスポーツ出身者が顔を揃える


駒沢大学3年の吉田颯平選手は、中学・高校はバレーボール部に所属。オーストラリアンフットボールはまだ3年目ですが、180cmを超える長身を生かし日本代表として活躍しています。

試合の起点となる“ラック”を担う吉田選手

試合の起点となる“ラック”を担う吉田選手


「オフサイドもないですし、ボールを持ったまま走ったり、ハンドパスしても良いし、キックしても良いし、そのままゴールを狙っても良い。プレーの選択肢が広く、自由度が高いところが魅力ですね」(吉田選手)

オーストラリアのプロリーグでの活躍経験もある日本代表副キャプテン榊選手

オーストラリアのプロリーグでの活躍経験もある日本代表副キャプテン榊選手


「吉田選手みたいに体格を活かした選手もいますし、僕みたいに背が小さくてもできるポジションがある。色々なタイプの人がそれぞれ得意なことを生かして活躍できるスポーツだと思います」(榊選手)

世界の壁を破る秘策は“運動量”と“速攻”にあり!

オーストラリアンフットボールの世界大会にはアイルランド、パプアニューギニア、ニュージーランド、アメリカなど、体格と身体能力を兼ね備えた強豪国が顔を揃えます。日本代表に付け入る隙はあるのでしょうか?

「大会で戦う相手は体格もあって、空中での戦いはどうしても勝てないので、下で走って勝つのが基本コンセプト。相手が疲れていても自分たちは走り続けることが重要になりますね」(榊選手)

この日の練習でも走って素早くボールを繫ぐプレーが多く見られた

この日の練習でも走って素早くボールを繫ぐプレーが多く見られた


「ボールを止めて態勢を立て直していると、背の高いプレーヤーが集まって来ちゃうので、相手が乱れているうちに素早くプレーを再開させる。ボールを取ったらすぐ展開することを大切にしています」(吉田選手)

熱い支援を結果に生かしたい

インターナショナルカップでは、ベスト4以上を目標に戦いに挑む『SAMURAIS』。選手・スタッフの遠征費は全て自腹という厳しい状況の中、Sportie FUNDを通じてトレーナー帯同費用の支援を受けることができ、目標に向かっての環境作りを一歩前進させることが出来ました。Sportie FUNDでは『SAMURAIS』への支援を8月6日まで募集しています。

熱い応援を受け、さらなる飛躍が期待されるオーストラリアンフットボール日本代表『SAMURAIS』。これからの活躍に注目です。

オーストラリアンフットボール 日本代表