サブ5挑戦で感じたフルマラソンの3つの掟
DOサブ5挑戦で感じたフルマラソンの3つの掟
3月13日に開催された世界最大の女子マラソン、名古屋ウィメンズマラソン。開催から5回目となる今年は、過去最多の1万9607人が参加したそうです。
昨年の東京マラソンで初めてフルマラソンを経験した私は、今回の名古屋ウィメンズマラソンが人生2度目のフルマラソン。
今回の記事では、5時間切りのサブ5を目指した当日レポとともに、私が感じたフルマラソンの掟をお伝えしていきます!
前日のマラソンEXPOでテンションも上がり、絶好のコンディションで当日を迎えた私。
天候にも恵まれ、午前9時10分、晴れやかにスタートを切りました。
女性ランナーたちのカラフルなウェアが華やか
サブ5への挑戦、いよいよスタートです。
フルマラソンの掟①
前半はとにかく我慢のランニング
なんといっても、今回の目標はサブ5。
最初にスピードを上げすぎて、スタミナ切れになってしまうのだけは避けたいところ。
特にスタート直後は、周りのランナーが早いスピードで走っていくので、それに流されしまう危険性があります。
「私、どんどん抜かされてる!?」と一瞬不安になりますが、そこは我慢。
スピードを上げたい気持ちを抑え、自分が決めた6分/kmのペースを守ることだけを考えて走りました。
そんな前半の、我慢のランニングのタイムはこちら。
5km地点 30分1秒
10km地点 59分39秒
15km地点 1時間30分58秒
20km地点 2時間4分59秒
最後の5kmは7分弱/kmのペースになりつつも、順調に通過。
20km通過時点ではまだまだランナーズハイが続いていて、「この調子だと、サブ5どころか4時間半切りも可能じゃないか!?」なんて、余裕をかましそうになる自分がいました(苦笑)。
フルマラソンの掟②
立ち止まることを恐れない
ハーフを通過しても、元気があり余っていた私。
しかし、昨年の経験から「フルマラソンの前半と後半は全くの別物」だということは痛いほどわかっていました。
念には念をということで、後半からはこまめに立ち止まり、ストレッチを取り入れることに。
自分の中で、「給水はストレッチのタイミング」と決め、5kmごとの給水で1分ほどかけて十分にストレッチ。
足首を回し、ふくらはぎと太ももを伸ばし、横腹を伸ばし…。
「早く足を進めなきゃ」と焦る気持ちを掻き消し、自分との決め事を守りながら着実に距離を進めました。
そうやってストレッチを入れながら、30km地点までは7分強/kmのペースでランニング。
25km地点 2時間40分45秒
30km地点 3時間17分14秒
32km地点。笑顔になると、不思議と元気も倍増
この時点では、身体に多少の突っ張りや違和感は感じていたものの、まだまだ体力が残っていた状態。
「35km辺りからスピードしようかな」なんて企んでいました。
そう、この時までは…。
フルマラソンの掟③
スピードアップするなら残り2kmから
それは、スピードアップしようと企んでいた35kmに到達した時。
自分の中で、「あれ?」という感覚がありました。
35km地点から、一気に足取りが重くなったんです。
昨年の初フルマラソンでは、30kmの時点で膝を故障して歩いていたので、「35kmの時点で走れている状態」というのは私にとって初めての経験。
「ここでスピードアップしたら最後までもたないかもしれない」
直感的にそんな危機感を覚え、ここからはとにかく腕を大きく振ることと、重心を前にし、姿勢を引き上げることを意識。
どんどん、どんどん重くなる脚…。
もはや、脚というよりも腕で走っていたような感覚でした。
35km地点 3時間55分15秒
40km地点 4時間34分42秒
最大限に自分なりのペースを保ちながら、40kmまで到達。
ゴールまで2.195kmにして、サブ5達成までに残された時間は25分18秒。
もちろん普段のペースから考えれば余裕で達成できるはずなのですが、40kmからの残り2kmというのは全く未知の世界。
「ここで余裕をかましていたら、サブ5達成を逃してしまうかもしれない」
そう思い、残されたギリギリの体力で私はスピードアップを試みました。
ナゴヤドームが見えてきた!ゴールまで後少し
ナゴヤドームは見えているのに、残り2kmがとてつもなく長く感じる…
ようやく残り1km、残り500m…
ナゴヤドームの中に入り、残り200mで最後の力を振り絞って猛ダッシュ!
意識が飛びそうになりながらも、ようやくのゴール!!!
タイムは、4時間50分7秒。
サブ5、達成です!!!
ゴール直後の私。達成感から放心状態に(笑)
自分としては、ラスト2kmから結構スピードを上げたつもりだったのですが、後から記録を見てみると全くスピードアップできていませんでした…。
もし、あそこでスピードアップしようという気持ちを持っていなければ、サブ5は達成できていなかったかもしれません…。
やはり、最後まで余裕をかまさず、1秒でもタイムを縮める貪欲な気持ちを持ち続けることが結果につながるのだなと強く感じました。
完走記念のティファニーのネックレス
名古屋ウィメンズマラソンといえば、完走したランナーに全員にティファニーのネックレスが贈られることでも有名です。
今年は、ハート型のチャームの中に蘭(RUN)の花が描かれているデザインでした。
42.195km。もちろんものすごく辛かった…はずなのですが、ゴールした瞬間、すべての辛さを忘れるほどの達成感しか残っていませんでした。
それどころか、早くも「次は4時間半切り!」と先のことを考えてしまっている自分がいました。
振り返って考えると、今回のサブ5達成の勝因は「我慢強さ」と「貪欲さ」だったと思います。
「決して過信はせず、でも自分を最後まで信じてあげる」
難しいことですが、マラソンってそんなスポーツだなと思います。
そして、それができたのは沿道のたくさんの方の声援と運営スタッフやボランティアの方々のサポートがあったからこそ。
ぜひ、多くの方に一生に一度はこのフルマラソンの達成感を味わってほしい。
その際に、私が感じたフルマラソンの3つの掟が少しでも完走へのヒントになれば嬉しいです。