全国各地で体験会も開催中!射撃競技はメンタルの強さが勝負の鍵

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全国各地で体験会も開催中!射撃競技はメンタルの強さが勝負の鍵

スポーティ

皆さん射撃競技を観戦したことや、実際にやったことがあるでしょうか。
おそらくほとんどの人が射撃競技と関わったことすらもないと思います。日本ではマイナーな射撃競技ですが、実は世界的に見るととても人気のあるスポーツです。体力をあまり使わず年齢などに左右されないため、老若男女問わず多くの人が楽しむことができます。今回はそんな射撃競技について紹介していきたいと思います。

意外と長い射撃競技の歴史

日本における銃の歴史は、1543年にポルトガル船が種子島に持ち込んだ火縄銃が初めとされています。ヨーロッパでは15世紀なかばにはすでに普及し、1463年にドイツで初めて銃を使った競技が行われたとされています。

信長が襲撃された本能寺の変は1582年のことですから、この時代の日本における銃器はまだ戦争の道具でしかありませんでした。日本で銃が競技として定着したのは、普及からおよそ400年が経過した大正時代末期とされています。


オリンピック競技として正式に採用されたのは、1896年の第1回アテネオリンピック。そこから1904年のセントルイスオリンピックと1928年アムステルダムオリンピックを除いた全ての夏季オリンピックで採用されています。銃競技が普及するのが遅かった日本が、最初にオリンピックの射撃競技に参加したのは、昭和時代中期1952年第15回ヘルシンキ大会です。

体力をさほど使わず老若男女問わず行える競技であるため、オリンピックにおける参加国数は陸上に次ぐ多さとなっています。ですが銃が必要で、どこでも誰でもが気楽に楽しめる競技ではないだけに、日本での競技人口は現在も少なく、競技の様子がテレビで放映される機会も少ないのが実情です。

日本人のメダル獲得はこれまでった2人

オリンピックでの射撃競技は、『ライフル射撃』と『クレー射撃』に分類されます。『ライフル射撃』は紙の的に銃弾を撃って得点を競う競技で、銃の種類はライフル銃とピストルがあります。『クレー射撃』は鳥に見立てたクレーを発射装置から飛ばし、散弾銃を撃ち当てて得点を競う競技です。

銃の種類や距離、立射、膝射、伏射などの姿勢、クレー数などによって競技が設定されており、『ライフル射撃』と『クレー射撃』の合計で男子は9つの競技、女子は7つの競技が行われています。


日本選手がオリンピックでメダルを獲得したのは、これまで2人だけです。1988年ソウル大会、女子25mピストルで、長谷川智子選手が射撃競技における日本人初のメダルとなる銀メダルを獲得。次の大会、1992年バルセロナ大会では、渡辺和三選手が、男子トラップ競技で同じく銀メダルを獲得しました。

2016年リオ大会でのメダル獲得も、極めてきびしい目標です。ただ、2015年8月、アゼルバイジャンのカバラで行われた世界クレー射撃選手権大会の女子クレー・トラップで、中山由起枝(日立建機)選手が金メダルを獲得しています。リオ五輪で目を離すことが出来ない選手です。

2016年のリオ五輪には、中山選手を含め8名の選手の出場がすでに決まっています。

男子ライフル3姿勢 山下敏和(自衛隊)

男子ピストル50m 松田 知幸(神奈川県警)

男子ラピッドファイアピストル25m 秋山 輝吉(宮城県警)、 森 栄太(自衛隊)

男子エアライフル10m 岡田 直也(ALSOK)

女子トラップ 中山由起枝(日立建機)

女子ピストル25m 佐藤 明子(警視庁)

女子クレー射撃スキート 石原 奈央子(古峯神社)

体験会に参加して射撃の面白さを知ろう!


日本では銃の保有が銃刀法により厳しく規制されているため、気軽に射撃を体験することは出来ないのですが、実弾を使わず、ビームライフルやデジタルピストルならば、安全に、誰でも取り組むことが出来ます。

『公益社団法人日本ライフル射撃協会』では、射撃の体験会が開催されています。東京、岐阜、広島、秋田では定期的に開催されており、そのほか国内11か所でも開催されています。

ライフル銃の構え方、競技の方法、ライセンス取得の方法等の講義、ビームライフルやデジタルピストルでの実射体験など、射撃に関する様々なことを日本ライフル射撃協会のインストラクターが丁寧に教えてくれます。射撃は、年齢や体格等に左右されず取り組めるスポーツですが、体験してみると精神力や集中力がどれほど重要であるかが分かると思います。


呼吸を止め、気持ちを集中させて、ゆっくりと引き金を引く。50メートルも離れた的の中央にみごと的中! 数十発を、競技によっては2時間以上も撃ち続けます。あるいは、飛んでゆくクレーを追いかけながら命中させ、粉々に砕く! この爽快感は他のスポーツでは、なかなか体験することが出来ません。リオ五輪をより楽しむためにも、ぜひ週末は射撃の体験会に参加して楽しさを味わってみてはいかがでしょうか。

(Photo by Republic of Korea and The U.S. Army)

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