目指すはスポーツとアートの相乗効果!パラリンアートコンテスト開催

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目指すはスポーツとアートの相乗効果!パラリンアートコンテスト開催

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9月9日、渋谷ヒカリエにて「SOMPO パラリンアート・サッカーアートコンテスト」の表彰式が行われました。

パラリンアートとは、「障がい者アーティストの経済的な自立を目的とし、彼らのビジネス支援を行う活動」をする団体のこと。 “サッカー”がテーマとなった今回のコンテストは、この活動に賛同した日本プロサッカー選手会(JPFA)や日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)らが協力することで実現しました。

全国から集められた作品の総数は1862作品。表彰式ではグランプリを含む計71作品、64名の受賞が発表されました。

今回数ある作品の中から見事グランプリを獲得したのは、飯山太陽さんの未来のサッカースタジアムという作品。タイトルの通り、未来のサッカースタジアムがどんな風になるのかを想像して書いたそうです。スタジアムや背景の町並みなど細かいところまで緻密に描かれていて、じっくりと観たくなる作品になっています。

受賞した飯山さんは、

このような素晴らしい賞をいただき、本当にありがとうございます。とても嬉しいです。

と喜びを語りました。

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手前に醤油が置いてありますが、飯山さん曰く「思いついたままに書いたので特に意味はない」のだそう。

絵から力強さや未来に進むパワーをすごく感じた

表彰式には、コンテストの審査員を務めた元サッカー日本代表北澤豪さんやブラインドサッカー日本代表の加藤健人選手、スペシャルプレゼンターの前園真聖さん、キャプテン翼の生みの親である高橋陽一さんらが登場。

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審査の感想を聞かれた北澤さんは

それぞれに個性が出ていて、審査するのが本当に難しかった。審査中「こういったサッカー感もあるのか」と感じ取れた時には、サッカーのファミリーが広がっていく気がした。こういったアートを選手が見ることで、選手にとっても何か大切な動機付けになるんじゃないかな。


とサッカーがテーマだったことで新たな発見があった様子。

審査には加わっていないものの、スペシャルプレゼンターとして作品を観ていた前園さんも

僕は絵のうまさは分からないんですけど、絵から力強さとか立ち止まらず未来に進むパワーとかをすごく感じた。絵を見ることで僕自身もすごく刺激になりました。


と絵の持つ魅力を肌で感じた様子でした。

この他表彰式では、Jリーグを代表して選手会会長の高橋秀人選手、副会長の播戸竜二選手、前会長の佐藤寿人選手、Jリーグチェアマンの村井満さんから、パラリンアートを応援するビデオメッセージが紹介されました。

なお高橋選手ら現役のサッカー選手が選定した日本プロサッカー選手会賞には、以下の3作品が選ばれています。

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サッカー界として皆さんの目にふれるお手伝いができたら素晴らしいと思った

そもそもこのコンテスト開催のきっかけとなったのが、ヴィッセル神戸に所属する相馬崇人選手。相馬選手がタレントのセイン・カミュさんを通じて障がい者アーティストの厳しい現状(経済的な困窮、社会との結びつきの少なさ、これらに伴う将来への不安など)を知り、何か貢献できることはないかと強く思ったことが始まりだそうです。

今回のコンテスト開催のきっかけとなった相馬崇人選手(写真右)

相馬選手は本コンテストの開催発表会で

(障がい者アーティストの作品を見て)本当に色彩やタッチが素晴らしいなと感動した。少しでもその方達の作品が世の中に見ていただけるように、また皆さんの目に触れるお手伝いをサッカー界としてできたら素晴らしいなと思い、この活動を選手会そして日本サッカー協会の方に相談させていただいた。

一人でも多くの障がい者アーティストさんが作品を世に広めていけるような活動を、サッカー界として僕らもお手伝いできたらと思いますので、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

と、その強い想いを語っています。

今回のようなコンテストを通じて障がい者アーティストの魅力的な作品が世の中に知られていくことで、障がい者の社会参加と経済的な自立へと繋がっていくと言います。

そのため、今回キャプテン翼賞を選定した高橋さんは、

今回本当に素晴らしい作品が多く、僕も審査していてすごく楽しかったので、この作品を色々な場所で観れる機会があったらいいなと思いました。全国のJリーグのスタジアムとかで展覧会等を開いてくれたら、皆さんも楽しめるんじゃないかなと思いました。

と、より多くの人に見てもらうための提案もしていました。

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高橋さん選定のキャプテン翼賞を獲得した作品。

日本のサッカー界が一丸となって支援した今回のコンテスト。スポーツの持つ力で社会に良い影響を与えていくような活動は、今後スポーツ界にますます増えていくのではないでしょうか。

なおパラリンアートは、日本のみならず世界に障がい者アートを普及していくことを目標にしており、障がい者の持つ多くの才能を世間に知ってもらうため、今後も様々なスポーツとタイアップしていくそうです。

Jリーグ サッカー