高額な賞金がかかった競泳新国際大会「チャンピオンズ・スイム・シリーズ」が開催決定!
WATCH高額な賞金がかかった競泳新国際大会「チャンピオンズ・スイム・シリーズ」が開催決定!
競泳は一昔前まで、稼げないスポーツという印象を持たれてきました。野球やサッカーでは、チームからお金をもらってプレイする、プロの選手が存在しますが、競泳の選手の中には、そのようなプロと呼ばれる人はほとんどいません。
また、競泳は競技寿命が短い、という点も挙げられます。野球やサッカーは30代の選手も活躍していますが、競泳は20代後半に入ると体力的に厳しいものあがあります。特に女性の場合は10代の内にピークを迎える、という選手も多くいます。
そんな競泳界に、新たな波が起こりました。それが、2019年夏に新たに開催されることになった「チャンピオンズ・スイム・シリーズ」です。
今回は、「チャンピオンズ・スイム・シリーズ」という大会が、一体競泳選手にとってどのような大会なのか、また見どころは何かを紹介していきます。
競泳は稼げない??
競泳ではプロ選手はほとんどいない中で、日本人選手でプロとして活動していた経験があるのは2選手のみです。まずは、アテネオリンピック、北京オリンピックで100m、200m平泳ぎで金メダルを獲得した北島康介選手はコカ・コーラと契約し、プロとして活動していました。
また現在はブリジストンと契約を交わし活動している萩野公介選手が、プロの競泳選手として活動していますが、プロのスイマーはこの2人しかいない、というのが実情です。それでは、その他の選手は全くお金をもらわずに競泳を続けているのでしょうか。
実は競泳では、賞金がかけられた大会があります。それが2年に1度行われる世界水泳と呼ばれる大会です。正式名称は、FINA世界水泳選手権大会です。この大会では、順位ごとにもらえる賞金が振り分けられており、ある種目で優勝すると、およそ1500ドル(約16万円)獲得することができる、とされています。
お金をもらうことはできるが、生計を立てるどころか、大会の遠征費に消えてしまうほどの金額でしかない、ということが分かると思います。
多額の賞金がかかった大会が開催決定!
このように、競泳はあまりお金を稼げる競技ではないと思われてきましたが、今回開催されることになった「チャンピオンズ・スイム・シリーズ」は、その常識を覆すことになるかもしれません。というのも、「チャンピオンズ・スイム・シリーズ」では、これまでにないほどの賞金がかけられる、ということが明かされたからです。
ズバリ、その賞金の総額は300万ドル(約3億3000万円)。各種目の優勝賞金は、1万ドル(110万円)に設定されています。世界水泳では16万円だったところが、110万円と、優勝すれば約7倍もの金額を手にすることができます。
さらに、国際水泳連盟が選手の移動費や宿泊費など、大会にかかるお金を負担することも報じられています。選手にとっては見逃せない大会となっています。
これだけ多くの金額を獲得するチャンスのある大会は、すでに各国で注目を浴びており、多くの選手がエントリーすることとなりそうです。また国際水泳連盟からも、トップスイマーにオファーを出しているようです。
「チャンピオンズ・スイム・シリーズ」は、3つの期間に分けて開催されることが決まっています。4月27、28日には中国の広州、5月11、12日にはブダペスト、5月31日、6月1日にはアメリカのインディアナポリスで、3つの大会が開かれることになっています。
日本選手もエントリーを表明
これまでにない額の賞金がかかった大会には多くの選手が注目しています。日本からもこの大会に参加することを表明した選手がいます。
現在、ロンドンオリンピックで、背泳ぎで活躍した入江陵介選手や、200m平泳ぎ世界記録保持者の渡辺一平選手、リオオリンピックで、200mバタフライで銀メダルを獲得した坂井聖人選手の3人がこの大会へエントリーする意向を示しています。
世界のトップアスリートが集まり、賞金をかけてハイレベルな争いを繰り広げる中、日本選手の活躍も見ることができるので、競泳ファンとしても見逃すことができない大会となりそうです。
「チャンピオンズ・スイム・シリーズ」の見どころは、やはりどの選手が多く賞金を手にすることができるのか、ではないでしょうか。多額の賞金がかかっているということもあり、選手も気合を入れて大会に臨むでしょう。
また、国際水泳連盟が選手に大会のエントリーのオファーを出しているので、各国からトップスイマーが集結する大会ともなります。世界のトップスイマーが賞金をかけて本気で争う大会になりそうです。
7月12日から28日には、韓国で世界水泳が行われることになっていますが、その前に行われる「チャンピオンズ・スイム・シリーズ」にも非常に注目が集まります。