7月に行われる競泳世界選手権に出場する選手は??日本選手権で活躍した選手を紹介
WATCH7月に行われる競泳世界選手権に出場する選手は??日本選手権で活躍した選手を紹介
4月2日から8日の7日間、競泳の日本選手権が行われました。この大会は、日本で最速のスイマーは誰かを決める大会です。今回の大会では、オリンピックの選考にも繋がる、7月に行われる世界選手権の選考も兼ねて開催されていました。
今大会は、リオオリンピックで活躍した萩野選手や、最近日本新を連発していた池江選手は不在でしたが、多くの選手が活躍し世界選手権の内定を勝ち取りました。
今回は、7月に行われる世界選手権で活躍しそうな選手や、今大会で活躍した選手を紹介していきます。
選手ガイド
瀬戸大也選手
2018年12月に、200mバタフライで短水路の世界新を更新し、今波に乗っている瀬戸大也選手が、200mバタフライ、200m個人メドレー、400m個人メドレーで世界選手権の内定を決めました。
瀬戸選手は、2013年、2015年の世界選手権では400m個人メドレーで金メダルを獲得しました、2017年では銅メダルと3連覇は逃しましたが、今回の世界大会でも金メダルに期待がかかります。
渡辺一平選手
200m平泳ぎで世界新記録を保持している渡辺選手が、自身の世界新を超えるラップでのレースで世界選手権の内定を決めました。150mの時点で、0.5秒以上世界記録を上回っていましたが、ラストの15mからは少しつまった泳ぎとなり、世界新の更新はなりませんでした。
インタビューでは、世界新更新の自身はかなりあったとのことでした。今大会の結果をうまく次に繋げられると、世界新に近づくのではないでしょうか。
入江陵介選手
100m背泳ぎでは代表入りを逃したものの、得意の200m背泳ぎでは安定した泳ぎで代表入りを果たしました。優勝した入江選手ですが、タイムには満足していませんでした。実際世界で戦うには1分53秒台が必要となるので、世界選手権までに調子を整えて、メダルを狙ってほしいです。
砂間敬太選手
去年日本代表デビューした砂間選手が、今度は世界大会デビューを決めました。100m背泳ぎ、200m個人メドレーを棄権して臨んだ、本命の200m背泳ぎでは、入江選手を引っ張るレースを展開しました。
前半から積極的に攻め、150mの時点では入江選手よりも0.5秒速く折り返しました。しかし、後半はベテランの入江選手に抜かれ2位という結果になりましたが、見事に世界選手権の派遣記録は突破しました。
レースの後にプールの中で入江選手と抱き合う姿が印象的でした。世界選手権でも入江選手と共に、世界の選手を相手に戦い抜いてほしいです。
松元克央選手
「カツオ」とあだ名が付けられている松元克央選手が自己ベストを更新し、200m自由形で代表入りを果たし、存在感をアピールしました。秋には肩を痛め、泳げなかった時期もありましたが、フォームを変更したり、下半身を強化することで乗り切りました。
自由形は世界の壁が厚いですが、世界選手権での活躍に期待がかかります。
水沼尚輝選手
100mバタフライで世界選手権代表入りを果たしました。萩野公介選手と同じ高校で後輩でもある水沼選手は、本大会で初の世界選手権出場への切符を手にしました。
足のサイズは、なんと30cm。世界新を連発した、怪物とも言われているマイケル・フェルプス選手とほぼ同じサイズで、強いキックを生み出します。
自身初の世界選手権ではどのような泳ぎを見せてくれるのでしょうか。これからの活躍に期待がかかります。
長谷川涼香選手
池江璃花子選手と同じ高校出身で、1つ上の先輩である長谷川涼香選手が、200mバタフライで世界選手権の内定を決めました。レースの最後では、大橋選手と競り合いましたが、見事に優勝を勝ち取りました。
リオオリンピックでは、決勝に進むことができませんでした。次の世界選手権でその雪辱を果たしてほしいです。
大橋悠依選手
200mバタフライでは0.08秒、派遣記録に届かず、内定入りを逃しましたが、200m個人メドレーで見事優勝を果たし、世界選手権への内定を決めました。ただこちらも、本人は納得のいかなかったタイムのようでした。
世界大会の経験もあるので、次の世界選手権でオリンピックに向けて弾みのつくタイムを期待したいです。
大本里佳選手
今年1月にオーストラリアで行われた大会で、出場した6種目全てで自己新記録を更新し、流れに乗っている大本里佳選手が、得意の200m個人メドレーで世界選手権の内定を決めました。
結果は、大橋悠依選手に次ぐ2位となりましたが、今井月選手や寺村美穂選手など、世界大会で実績のあるメンバーが揃った、ハイレベルな争いの中で競り勝ったので、非常に価値のある2位です。
世界選手権ではどんな泳ぎを見せてくれるのか、期待が高まります。
日本新記録もでました!
ここまでは、本大会で世界選手権の代表入りを果たした選手を紹介してきました。
惜しくも世界選手権への内定は決められませんでしたが、日本新記録を更新した選手もしました。
まずは、塩浦慎理選手。50m自由形で日本新記録を0.2秒も上回る記録をマークしました。
この記録は、準決勝で出したものでした。準決勝の記録では、派遣照準記録を突破していましたが、決勝で派遣標準記録を突破しなければ、代表入りは決められません。
塩浦選手の代表入りに期待がかかった翌日の決勝のレースでは、準決勝よりも少しタイムが落ち、派遣標準記録には0.02秒及びませんでした。このタイムには、本人も苦笑いでした。
しかし、50mで日本記録を0.2秒も更新したのは、かなり大きな自身になったのではないでしょうか。自由形は世界の壁が厚いですが、世界の選手とも戦えるタイムに近づいてきました。
もう一人日本記録を更新したのは、井出憲吾選手です。川本武史選手が日本新記録タイの23秒40、水沼尚輝選手が23秒42と非常にハイレベルな戦いの中、頭一つ分抜けて23秒27という、日本記録を0.13秒上回る記録で優勝を果たしました。
この種目はオリンピック種目ではないので、派遣記録は23秒00と厳しめで、残念ながら派遣記録は突破できませんでしたが、最初から最後までストロークのテンポが落ちず、見事な泳ぎで連覇を果たしました。
5月にはJAPAN OPENが行われ、この大会で、世界選手権の追加選考が行われる予定です。本大会で内定入りを果たせなかった選手は、こちらの大会で代表入りを狙ってほしいです。
また、世界選手権はあと3ヶ月後に迫っています。世界選手権で優勝すれば、東京オリンピックへの切符を掴むことができます。代表入りを果たした選手は、オリンピックを見据えて、世界選手権に挑んでほしいです。
INFORMATION
■第18回世界水泳選手権大会
開催期間:2019年7月12日(金)~7月20日(土)
開催場所:韓国・光州