大学野球春季リーグレポート 関西地区編

大学野球春季リーグレポート 関西地区編 WATCH

大学野球春季リーグレポート 関西地区編

スポーティ

熱戦が繰り広げられた各リーグも大詰めを迎え、優勝校も決まりつつあります。優勝校は、6月6日に神宮球場と東京ドームで開幕する全日本大学野球選手権大会に出場します。
>>第71回全日本大学野球選手権大会 対戦組み合わせ

また、一昨年と昨年は中止となっていた関西の各リーグ選抜チームによる大学野球関西オールスター5リーグ対抗戦が6月24日(金)から3日間、京都市のわかさスタジアム京都で開催されることが決まっています。
>>第29回 大学野球関西オールスター5リーグ対抗戦 スケジュール

今回は、関西地区の各リーグでの熱戦の模様を紹介します。

関西学生野球連盟

公式HP>>http://kansaibig6.jp/

打席に立つ愛澤選手(京都大)

春季リーグでは、波乱の展開が続いています。現在は同志社大が首位、2位の近畿大と熾烈な優勝争いを繰り広げています。5月16日現在、勝率で並び、勝ち点差で同志社大が一歩リードしている状態です。

対して立命館はわずか1勝、勝ち点なしと初の最下位が確定、京都大は奮闘し4勝5敗の勝ち点2で単独4位と善戦しています。同志社大は2011年秋季リーグ以来、近畿大は2020年秋季リーグ以来の優勝になります。まだ両チームに優勝の可能性が十分あります。

躍進している京都大で注目したいのが愛澤祐亮選手(4年/宇都宮)です。昨季までは捕手として出場していましたが、今年の春季リーグではセンターの守備にもつき、更には4月4日の関西大戦では先発登板し4イニングを投げ無失点に抑え、5月10日の立命館大戦で3番手として今季2度目の登板で2イニング投げるなど多才ぶりを見せています。

全日本大学野球選手権大会で関西学生野球連盟の優勝校は、近畿学生野球連盟優勝の和歌山大と対戦予定です。

関西六大学野球連盟

公式HP>>https://www.kan6bb.jp/

大阪商業大

今年40周年を迎える同リーグ。春季リーグでは、大阪商業大が昨年春季リーグ以来となる優勝を果たし、王座を奪還しました。昨年秋季リーグを制した龍谷大も奮闘しましたが惜しい試合も多く、直接対決を待たずして全勝優勝の大阪商業大には勝ち点、勝率ともに及びませんでした。第3節の大阪商業大との試合を辞退した京都産業大は4勝8敗と大きく負け越し、春季リーグは全日程を終えました。

大阪商業大では、渡部聖弥選手(2年/広陵)、福島大輝選手(2年/倉敷商)というハイアベレージの選手に加え、指名打者に修行恵大選手(4年/大垣日大)が座るという布陣で得点を稼いでいきました。また、投手陣も伊原陵人投手(4年/智辯学園)を中心に安定しており、投打がうまくかみ合っての優勝だといえます。

対して龍谷大は投打がかみ合わず、投手陣もやや不調気味から勝ち星を取りこぼした感が拭えません。そんな中、茨木篤哉投手(2年/龍谷大平安)が奮闘し、2位の座を死守したといっても過言ではありません。秋季リーグでは優勝を目指せだけものチーム力を持ち合わせていますので、今後に期待したいところです。

大阪商業大は、全日本大学野球選手権大会で北東北大学野球連盟の出場校と対戦予定です。

阪神大学野球連盟

公式HP>>http://www.hanshin-bbl.com/

優勝した天理大

1部リーグは全日程が終了し、天理大が3季連続優勝を果たしました。2試合総当たり制にて行われた春季リーグですが、8勝1敗1分けの25ポイントと2位の関西国際大の17ポイントを大きく引き離しての優勝です。3位の大阪産業大、大阪体育大も天理大の独走を止めることはできませんでした。最下位の甲南大は、第4節の大阪産業大との2試合を辞退しています。

天理大は、真城翔大投手(3年/高知商)と藤居海斗投手(3年/近江)の2本柱が活躍しました。また、ショートを守る友杉篤輝選手(4年/立正大湘南)が打撃部門で奮闘するとともに出塁しては果敢に走り、盗塁王に輝いています。

全日本大学野球選手権大会で天理大は愛知大学野球連盟の出場校と対戦予定です。

近畿学生野球連盟

公式HP>>http://www.kinkigakusei.org/top

近畿学生野球連盟の開会式

今季は1部、3部、3部の全チーム揃っての開会式が「復活」してスタートしました。春季リーグは和歌山大が勝ち点5で2位以下を引き離しての昨年春季リーグ以来の優勝を果たしています。

2部リーグから昇格した大阪観光大が2位と健闘し、大阪市立大と大阪府立大が統合した大阪公立大は5位、奈良学園大が4位、阪南大は3位、また昨年秋季リーグ優勝の神戸大は最下位と低調な春季リーグとなりました。しかし、近畿学生野球連盟は年々リーグのレベルがアップし、容易には優勝できなくなってきているイメージがあります。

和歌山大は、島龍成投手(2年/履正社)と船引駿平投手(3年/兵庫星陵)の2人が勝ち星を重ねる上で存在感のあるピッチングを見せてくれました。奈良学園大の植木佑斗投手(3年/履正社)や大阪観光大の竹本徹投手(3年/滋賀学園)らも内容は良かったものの、和歌山大には今一歩及びませんでした。

野手では、大阪観光大の井上拓磨選手(松山商)や奈良学園大の西田仁一郎選手(3年/智辯学園)らなど、ハイアベレージの選手がいる反面、和歌山大は全体的に打線が繋がりやすくチーム力が他チームよりも秀でていた感があります。

和歌山大は全日本大学野球選手権大会で関西学生野球連盟の優勝校と対戦予定です。

京滋大学野球連盟

公式HP>>https://keijidaigaku.com/WP/

木村投手(佛教大)

春季リーグでは佛教大が勝ち点2、勝率8割と首位、これを追うのが勝ち点1の京都先端科学大が2位につけています。そして3位に花園大、4位にびわこ成蹊スポーツ大、5位の大谷大、6位の滋賀大と続いています。昨季の神宮を経験したメンバーが残る佛教大が有利ですが、まだ直接対決も残されており、京都先端科学大にも優勝の可能性は十分残されています。優勝争いの行方は最後までもつれそうです。

佛教大の野手の中では、竹田貴行選手(3年/初芝橋本)が非常に当たっているイメージがあり、先頭打者としてインパクトがあります。また、投手では豊田祐輔投手(3年/龍谷大平安)が奮闘し、木村光投手(4年/奈良大附属)も昨季と同様に存在感があります。中継ぎで登板機会の多い木瀬陽太投手(1年/北嵯峨)のように今後が楽しみな選手も出てきています。

全日本大学野球選手権大会で京滋大学野球連盟の優勝校は、首都大学野球連盟の優勝校と大会初日に神宮球場で対戦予定です。

※記録、データは5月16日現在

大学野球 野球