高校野球地区大会情報 京都・滋賀編

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高校野球地区大会情報 京都・滋賀編

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7月前半は戻り梅雨による天候不順もありましたが、全国各地で真っ盛りの高校野球選手権の地区大会。各地区から甲子園への出場校が出揃いました。今年は大声での応援ができないなど制約はあるものの有観客で開催され、地区によってはブラスバンドによる応援風景も見られるようになりました(ただし滋賀大会では行われず)。

今回は京都大会と滋賀大会に焦点を当て、両地区の出場校、選手及び甲子園出場校を紹介していきたいと思います。

京都大会

森下瑠大選手(京都国際)

■京都府高野連
>>http://www.kyoto-koyaren.jp/koyaren/
■京都大会組み合わせ>>https://drive.google.com/file/d/1jQOvRGsOSktBjTy0r0T7YNyOs98yw2mD/view

優勝 京都国際(2年連続2回目)

わかさスタジアム京都(京都市)をメイン会場として太陽が丘球場(宇治市)、あやべ・日東精工スタジアム(綾部市)を含む3会場で75校72チームが参加、7月9日に開幕し熱戦が繰り広げられました。

今年の選抜出場が決まっていた京都国際がコロナウイルス感染を理由に出場を辞退したのは記憶に新しいところです。今年の春季京都大会では西城陽が優勝し東山が準優勝、3位に福知山成美、4位が龍谷大平安という構図でした。昨年夏、京都国際は京都外大西を破って初優勝しましたが、今大会では龍谷大平安を6-1と制して堂々の優勝を果たしました。

春の大会で優勝の西城陽が初戦で京都外大西に敗れるという波乱がおこりました。今大会で順当に勝ち上がりベスト4に進出を果たしたのは京都外大西、龍谷大平安、乙訓、京都国際の4チームです。これまでに敗退したものの善戦したチームには塔南(4回戦で敗退)、立命館宇治(準々決勝)、福知山成美(4回戦で敗退)、京都翔英(準々決勝で敗退)、東山(準々決勝で敗退)などがあります。

組み合わせ次第で波乱がおこるのが高校野球の醍醐味ですが、京都国際は近年では力をつけ躍進しているチームの一つです。今年の選抜では残念ながら甲子園の土を踏むことができなかっただけに、一つでも勝ち進んでもらいたいチームです。

京都国際、エース復活

足立雄祐投手(龍谷大平安)

春季京都大会では準々決勝で敗退した京都国際ですが、初戦から順当に勝ち上がっていきました。エースの森下瑠大選手(3年)は準々決勝まで登板機会がありませんでしたが、控えの投手陣が安定して試合を作っていき、打線も繋がって勝ち進んでいる印象です。

森下選手は準決勝の乙訓戦でようやく7回からリリーフで登板(4番ライトでスタメン出場)し、最後の3イニングを1失点で抑え、5-3で勝利しています。この試合で森下選手はライトへ三塁打を放ち貴重な追加点を叩き出すなど打者としての才能も見せてくれています。

今大会、登板機会が少なかっただけにどの程度のピッチングを披露できるのか不安もありましたが、決勝でも森下選手は先発で6イニング投げ、龍谷大平安打線を抑えるピッチングをしており、甲子園でも期待できるのではないかと思われます。

優勝こそ逃しましたが龍谷大平安のエース、足立雄祐投手(3年)もまずまずの内容でした。控えの投手陣が不調だった4回戦の京都成章戦では4番手投手として7回途中から登板し、京都成章打線の追撃をかわし、8-7とサヨナラ勝ちで辛勝しています。

準決勝の京都外大西戦でも足立投手は7回途中まで5失点で抑えるなど好投しています(12-5 8回コールド)。龍谷大平安は控えの投手陣にやや不安はあったものの守備に関しては京都でも随一のレベルの高さが感じられました。

滋賀大会

山田陽翔選手(近江)

■滋賀県高野連
>>http://www.biwa.ne.jp/~shigafed/
■滋賀大会組み合わせ 
>>http://www.biwa.ne.jp/~shigafed/pdf/d104yama.pdf

優勝 近江 4年連続16回目(中止になった2020年を挟んで2018年から)

マイネットスタジアム皇子山(大津市)をメイン会場としてオセアンBCスタジアム彦根(彦根市)と2球場で52校53チームが参加して、7月9日から開催されました。

今年の選抜は補欠校だった近江が出場し(京都国際が辞退のため)準優勝しました。また春季滋賀大会も近江が制し、準優勝が立命館守山、3位が綾羽、ベスト4に彦根総合が入っています。そして今大会ではこの4チームがシードされています。

そして近江は、勝てば春夏通して初優勝となる立命館守山を引き離しての連続優勝を果たしています。昨年夏の決勝も近江と立命館守山の組み合わせでしたが、2年続けて近江に軍配が上がっている形です。

今大会、滋賀大会での波乱といえば、春と秋の大会も含めて常に上位に勝ち上がっている滋賀学園が伊吹との初戦で延長戦の末に敗れたことです。また、シードされている彦根総合も伊香との初戦で、昨年秋季大会優勝の八幡商も米原との初戦でともに敗退しています。

これに対して2015年の第97回大会以来甲子園出場から遠のいている比叡山がベスト4に進出するなど健闘しています。しかしまだ甲子園で優勝経験がない滋賀県勢、今年の選抜で準優勝の近江にぜひ優勝旗を滋賀県へ持ち帰ってもらいたいところです。

滋賀代表の近江は安定した強さ

近江優勝

夏の滋賀大会は目下4連覇の近江ですが、選抜で準優勝、春の滋賀大会でも優勝とチーム力は滋賀県下で最も安定しているといえます。

そんな近江ですが、初戦の瀬田工戦では苦戦を強いられました。初回に3点を先制するも追加点を奪えず、中盤に追いつかれ延長戦にもつれ込みました。延長10回にようやく勝ち越しの1点を奪い勝ちましたが、瀬田工の投手からあと一本が出ず危なっかしい試合展開でした。

エースの山田陽翔選手(3年)は登板せず(4番ライトでスタメン出場)、この試合では背番号18を付けた河越大輝選手(1年)が先発し、副島良太選手(3年)、星野世那選手(3年)とつないで乗り切っています。山田選手はこの試合では安打こそないものの芯で球を捉えるのが上手く、軽々と外野深くまで打球を飛ばすスイングを見せました。

山田選手が登板するのは準々決勝からマウンドに上がります。決勝の立命館守山戦でも先発し130球で完投。6回に三塁打で1点を失いますが、140キロ台後半のキレのあるストレートに変化球を組み合わせ、わずか3安打に抑える見事なピッチング内容でした。春に甲子園も経験しており、投打で力を発揮してもらいたい選手です。

第104回全国高等学校野球選手権大会は8月6日から甲子園球場で開催されます。

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