フットサルミニワールドカップが紡ぐ国際交流の力~FIFAフットサルワールドカップの招致実現に向けて〜

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フットサルミニワールドカップが紡ぐ国際交流の力~FIFAフットサルワールドカップの招致実現に向けて〜

スポーティ

2017年9月10日(日)、愛知県名古屋市港区の武田テバオーシャンアリーナにて、「名古屋フットサルミニワールドカップ2017」が開催されました。国際交流を目的とし、チームの参加資格を「同じ国籍の選手が3人以上ピッチに立っていること」としたアマチュアのフットサル大会です。2014年に第1回大会が8チームで開催されてから、4回目を迎えた今大会は52チームの応募があるまでに広がりを見せています。

本大会前にエントリーが多かった、ブラジル、インドネシア、日本などの国籍で構成されているチームは予選が行われ、最終的には20チームが武田テバオーシャンアリーナのピッチで熱戦を繰り広げました。

フットサルを通じた楽しい国際交流の場を作るために

それは2014年のことでした。フットサルミニワールドカップを主宰する会社員の政田盛拓さんは、ベネズエラでの駐在を終えて日本に帰ってくると、名古屋の街中を歩いているときに「もったいないな……」と感じたと言います。

「街中で外国人が話をしている声が結構聞こえたのです。電車に乗っていてもポルトガル語やスペイン語が聞こえてきたからです。」

法務省が2017年3月31日に公表した「在留外国人統計」を都道府県別にみると、2016年12月末の在留外国人(日本への在留資格を有する外国人)は、東京都が一番多く50万874人、愛知県が22万4,424人と続きます。

「愛知県にはブラジル人もたくさんいます。南米に赴任していた私にとって、ポルトガル語は馴染み深いこともあり、彼らに話しかけたりしたこともあるのですが、それぞれが自分たちのコミュニティにこもっているような印象がありました。一方、日本人もグローバル化が推進されているわりには、国際交流をする機会は多くありません。愛知県は、これだけ多くの外国人がいるのに、なかなか日本人が接する機会がなく、もったいないなあと感じたのです。」


フットサルミニワールドカップを主宰する会社員の政田盛拓さん

政田さんはベネズエラに赴任していたとき、日本人駐在員が集まって日本代表のレプリカユニホームを着て、他国の人たちと試合をしたことを思い出しました。

「試合は交流戦というより真剣勝負でした。私も高校まで競技志向のサッカーに取り組んでいたのですが、このときも、みんな試合になると真剣でした。でも、試合が終わると、他の国の人たちともすぐに仲良くなることができました。打ち上げの飲み会で、みんな仲良くなって、そのときに『これはすごくいいな!』という感覚になったのを覚えています。」

国際交流も、フットサルやサッカーなどのフットボールであれば、お互いが堅苦しい雰囲気を感じることはなく、楽しみながら自然に仲良くなれるのではないか。この考え方がフットサルミニワールドカップのアイデアとなり、政田さんは実現にむけて行動に移ったのでした。

「いろいろな国の参加者を集めるために、街中で見かけた外国人には片端から声をかけました。きっと、おかしな人間だと思われたのではないでしょうか(笑)。公園で遊んでいる親子の外国人に話をしたこともあります。フットサルの大会をやっている会場で声をかけたり、あとは外国人レストランに参加チーム募集のポスターを貼ってもらったり、外国人の集まるバーに出向いて話しかけたりしたこともあります。」

参加者たちSNSで拡散、大会の規模は一気に拡大

政田さんの地道な活動は、外国人からは「面白そうだね!」との好反応も多かったようですが、日本人からは怪しがられたり揶揄されたり、苦労することも少なくはなかったようです。それでも政田さんは「どうしても実現させたい」との強い信念を貫き、2014年に第1回大会の開催にたどり着くことができました。

「実際に開催することができて感じたことは、やはり、この大会がひとつのきっかけとなって国際交流の輪が広がる、というフットサルの持っている力とその効果です。参加したチーム同士が、みんなとてもいい関係を築いています。知り合ったチームとSNSなどで連絡を取り、一緒に練習や試合をやったりしています。私がFacebookにアップしたミニワールドカップの写真を拡散してくれたり、その様子をみた別の地域の外国人が興味を持ってくれたりという効果もありました。」

今年の大会で52チームのエントリーがあったのも、こうしたSNSの発信力が大きな一因になっていると政田さんは言います。

参加国は日本をはじめ、中国、韓国、ブラジル、ペルー、インドネシアなど、愛知県発のミニワールドカップは、13ヵ国、20もの国籍の人々が集まる大会へ成長を遂げたのです。

その愛知県は、2020年の第9回FIFAフットサルワールドカップの候補地に立候補しています。今年は開催地が決まる大切な年です。ミニワールドカップでは、そのためのアプローチもありました。

ワールドカップを実現させるためにミニワールドカップで愛知県を盛り上げる!

「愛知県はフットサルミニワールドカップも後援してくれています。ぜひ官民一体となって、愛知県ではフットサルが盛り上がっていて勢いがあることをアピールし、招致の成功につなげたいという思いがありました。」

政田さんは、一般の人たちにも愛知県がFIFAフットサルワールドカップの招致活動をしていることを知ってほしいと考え、愛知県に根付いた活動をしていて、全国区の知名度と人気のあるアイドルグループのSKE48にフットサルミニワールドカップへの参加を打診しました。

その結果、メンバーの北野瑠華さん、荒井優希さん、高畑結希さんの3名が来場してエキシビションマッチを行ってくれたのです。これまでは観客といっても、スタンドにいるのはチームの関係者か家族だけでした。なかにはフットサルが好きな方も見に来てくれていたそうですが、今大会はSKE48のファンも会場に集まり大きな盛り上がりをみせたのです。


今年の大会に来場したアイドルグループのSKE48のメンバー。左から荒井優希さん、高畑結希さん、北野瑠華さん。

多感な子どもの時期から、FIFAフットサルワールドカップで国際交流を体験する

フットサルによって国際交流を盛んにするべく、フットサルミニワールドカップとともに4年間走り続けてきた政田さんにとっても、愛知県でフットサルのワールドカップが開催されることは念願です。政田さんは、自身の小学生時代の経験をまじえて、こんな話で締めくくってくれました。

「フットサルのワールドカップが開催されれば、海外から大勢の人たちが愛知県に訪れます。そのときに中学生や高校生はボランティアとして通訳や観光ガイドをするなど、外国の人たちと触れ合う機会があるといいなと思います。

私が小学生のとき、日本の大学に留学していたミャンマーの学生が、我が家にホームステイをしにやってきたことがあります。子ども心にそのときの体験が強烈に心に刻まれていて、大学進学や就職活動などでは海外と関わりの持てる先を選びました。それはきっと後にミニワールドカップのような国際交流のイベントを立ち上げる原体験にもなったのだと思います。

FIFAフットサルワールドカップは、フットサルのトッププレーヤーによるワールドクラスの素晴らしいプレーを楽しむことはもちろんですが、特に多感な時期の子どもたちにとって、国際交流を体験するための素晴らしい機会になると思います。」


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