久しぶりのプールの前に!イケメン水泳部のウォーミングアップが面白い
DO久しぶりのプールの前に!イケメン水泳部のウォーミングアップが面白い
最近、泳いでますか? 夏休みでにぎわいをみせたプールも一段落。大人が健康維持のために使うにはもってこいの季節となりました。しかし「久しぶりにプールで泳いでみようかな」という気持ちはあれど、運動不足で入ると翌日に響きそう…なんて、敬遠している方も多いのではないでしょうか?
というわけで今回は、1年のうち300日は泳いでいるという明治大学水泳部の現役イケメンスイマーに、よりよいスイミングをするためのとっておきのウォーミングアップを教えてもらいました! 東京オリンピックに向け日々ハードな練習に励んでいる森谷君といっしょに、久しぶりのプールに向けて準備をしていきましょう!
すぐ入水は禁物!まずは陸スイマーから
プールサイドに立つと、すぐに飛び込みたくなるのが人の性。
「絶対、いきなりなんか入りませんよ!15分程度のウォーミングアップをするだけで体への負担が全然違います」
むむ、なるほど! 軽くラジオ体操などの準備体操をした後に、オリジナルストレッチをすると体に優しく水泳を楽しむことができるというのです。では15分だけ我慢してやってみましょう。
1. 壁に向かって、肩まわりをストレッチ
泳ぐときに気をつけなければ行けないのが肩の可動域です。日ごろあまり回さない肩をいきなり水中で動かすと、翌日まったく上がらないなんてことも…まずは壁に腕と肩を付け、体を垂直に起こすようにします。真横に伸ばした後は腕の角度を上に30度45度…と変えていきます。
2. 肩甲骨を伸ばすシュワッチポーズ
肩甲骨を寄せては伸ばすというこの運動。腕を直角に曲げ、閉じた状態から開きます。そのあとにまっすぐウルトラマンの「シュワッチ」ポーズをすれば、肩が軽くなった感覚が分かるはずです。
3. 四股、踏んじゃった!
多くのスイマーが取り入れているという、四股(しこ)のストレッチ。体幹を意識し、足を上げてしっかり降ろす。これを行なうことで股関節の柔軟性はもちろんのこと、体のバランスが整えられます。
さぁプールに入ろう!でもすぐには泳がずに…
肩周りと足のストレッチで体が温まったら、いよいよプールに入りましょう。とはいえ、水の中に入るという行為は体にとても負荷をかけます。じっくり体を慣らすことで、水泳の運動効果をさらに高めましょう。
1. 水面にうずを作る?不思議な動き「スカーリング」
両腕を8の字に回し、水をかくような謎の動きを始めた森谷君。え?それなんですか?
「これはスカーリングといって、水の感覚を養う運動です。調子がいい時は、水が手にしっかりかかるんです。でも調子が悪かったり久しぶりだと、水がスカスカ抜けるんですよね」
この水の感覚、アスリートにしかわからないかと思いきや、私たちにも意外とわかります。腕で水の抵抗を感じることで、泳ぐ際のプル(手で水をかく動き)の形をしっかりさせるのが狙いです。
2. コースロープに掴まって、足のウォーミングアップ!
スイミング中に足つっちゃったことありませんか? 翌日に太ももが悲鳴をあげた!という経験を持つ方も多いと思います。それを防ぐのがこの運動。コースロープにつかまり、腹筋から足を動かすイメージで30秒ほど足を前後に動かします。これを両足やることで、足のウォーミングアップはもちろん、腹筋も意識出来るそうです。
「腹筋に力が入ると浮力が増すんです。腹筋はとても大切ですね」
なるほど! 運動力学に基づいたウォーミングアップをしっかり取り入れているんですね。これでストレッチは完了です。すぐに全速で泳がず、このようにゆっくり水と親しみながら泳ぎ始めると翌日に疲れを残さず水泳を楽しむことができるのです。
プールから上がる前に…アフターケアの大切さ。
久しぶりに楽しんだスイミング。そろそろ出ようかな…とその前にやっておきたいのが足のクールダウン。足はポンプの役割として血液を送り出す「第2の心臓」と呼ばれています。スイミングの最後にビート板を手に持ちバタ足をするだけで血の巡りが良くなり、心拍数が落ち着いて疲労のもとになる乳酸も溜まりにくくなります。
多い日は一日に1万メートル(!)泳ぐと言う森谷君。ゆっくり長く止まらずに泳ぐことを目標にすると、高い運動効果が得られるといいます。現在は11月に行われるFINA競泳ワールドカップ東京2013に向けて練習に励んでいます。お時間のある方はぜひ、森谷君始め明治大学水泳部の活躍を生で観戦してみるのはいかがでしょうか? そんな明治大学水泳部直伝の簡単ウォーミングアップで、楽しいスイミングライフをお過ごし下さい。
INFORMATION
森谷駿(もりたに・しゅん)
プロフィール 明治大学法学部の2年生。種目は背泳ぎ。主な戦績はインターハイ200m背泳ぎ6位、ジュニアオリンピックカップ100m背泳ぎ5位、200m背泳ぎ4位、日本短水路選手権2年連続B決勝進出。
明治大学水泳部
プロフィール 創部は明治時代という、歴史の長い名門体育会水泳部。現在は次世代のオリンピック選手を輩出すべく部員一丸となって練習に励んでいる。直近の試合は11月9・10日に東京辰巳国際水泳場で介される『FINA競泳ワールドカップ東京2013』。