タモリさんも興味津々、指を使うサッカー「おはじきサッカー」に迫る

タモリさんも興味津々、指を使うサッカー「おはじきサッカー」に迫る
欧州サッカーも最終盤となり、CL決勝の行方が注目されています。サッカー熱が高まる中で、アジアカップを控えた「おはじきサッカー」も熱気を帯びています。このゲームはテレビ朝日系列のバラエティ番組「タモリ倶楽部」でも取り上げられました。日本おはじきサッカー協会の協力を得て、おはじきサッカーの魅力を紹介していきます。
「指を使うサッカー」おはじきサッカーの遊び方とは?
おはじきサッカーとは、おはじき状のフィギュアを指で弾き、弾いたフィギュアをボールにぶつけてゴールを目指すボードゲーム。分かりやすく言えば、棒がついていないテーブル・サッカーです。
おはじきサッカーの様子
ルールは簡潔に説明すると下記の内容となります。
- 攻守に分かれて、プレーします。
- 攻撃側は弾いたおはじきをボールにぶつけながらゴールを目指します。弾いたおはじきがボールに当たらない場合は攻守交代となります。
- 守備側はおはじきを弾いて攻撃側の進行方向を邪魔するように、守備していきます。
- シュートエリアに入った場合のみ、シュートを打つことができます。その際は、ボードに指を引っかけて強く弾くことが許されます。この一連のシュート動作はシュートエリアにボールが入った時にしかできません。
この他にも親指の使用禁止などの独自のルールを設けていますが、オフサイドやPKなど実際のサッカーで用いられているルールもあります。
おはじきサッカーのルール一覧
ゲームの内容は非常に高度なものとなっており、「タモリ倶楽部」でおはじきサッカーを遊んだタモリさんもゲームの奥深さに感心していました。
このゲームは、今から70年前にイギリスの玩具メーカーであるサブティオが発売した商品が由来になっています。世界では幅広く愛されており、ウイニングイレブンやFIFAなどのテレビゲームが発売されるまでは、家庭用のサッカーゲームの代名詞となっていました。世界一を決めるワールドカップは25年前から開催されており、欧州では認知度が高いです。ちなみに、英語では「スポーツ・テーブル・フットボール」や「サブティオ」と呼ばれています。
日本おはじきサッカー協会・会長に聞く「日本のおはじきサッカーの現状」
日本おはじきサッカー協会の鴻井建三会長にお話を聞きに、足立区新田地域学習センターへ訪れました。
ーはじめに、日本おはじきサッカー協会を設立した経緯についてお聞かせください。
まず、おはじきサッカーは70年前からある国際的に有名なゲームです。ですが、世界ではポピュラーなゲームであるにも関わらず、日本では殆ど知られていませんでした。このゲームはフィジカルが関係ありませんし、スポーツとしての体系も整っています。それに、日本人は手先が器用ですから日本人向きの競技と考えています。日本には普及させる組織がなかったので、ゲームを浸透させるために協会を設立しました。
おはじきサッカー協会の鴻井建三会長
ー具体的な活動の目標や目的を教えてください。
まず、普及には競技力を高めなければなりません。そのためには、競技者の育成、指導者の育成、スポーツの体系(インフラ)を整備する必要があります。最終的にはワールドカップ優勝を目標に努力しています。
ーこの三つの要素を向上させるための取り組みを教えてください。
まず、クラブ設立を強化することを考えています。例えば欧州のサッカー文化はクラブに基づいて、サッカーが地域に根ざしています。おはじきサッカーも各地域にクラブを設置して、優秀な人材が集まる構造を作るようにしていきたいです。地域に根付かせることができれば、地域対抗のダービーマッチなどで盛り上がります。クラブを作る→地域で選手と指導者を育てる→トーナメントを用いて地域対抗戦をするといった様に、既存のサッカー文化に則って制度を作っていきました。Jリーグ初代チェアマンの川淵さんがクラブ主体で地域デザインをしたように、我々もクラブやおはじきサッカーを地域に根ざしていきたい。最終的にはおはじきサッカーを通し、文化として日本のサッカーが浸透するように貢献したいです。
ーおはじきサッカーはDOスポーツとして魅力的な要素が多くあり、教育的な側面など拡張性があります。
そうですね。私がこのゲームを始めたきっかけは、ハンドセラピストとして働いている時にリハビリの一環で取り入れたことからでした。生涯学習のツールとしても扱えますし、老若男女が楽しめるゲームです。現在は足立区がゲームの可能性に着目して、自治体を挙げて取り組んでいます。おはじきサッカーの発展性はとても大きいと考えています。
日本は世界では何番目の強さ?世界のおはじきサッカー事情
ー日本代表は世界でいうと、どのくらいの強さですか?
全体で33カ国ある中で、日本は11位です。1位はイタリア、2位はスペイン、3位はベルギー、オーストリアとなっています。
ー33カ国中11位!かなり強いですね!
いえ、凄く弱いです(苦笑)。W杯では未だ1勝も挙げたことがありませんし、強豪国と対戦すると0-20と圧倒されてしまうことがあります。全体的に見て欧州は凄く強くて、アメリカなどが続く様相です。普通のサッカーとは違って南米はそこまで強くはありませんし、アジアだと最強はシンガポール。
サブティオ(おはじきサッカー)W杯の様子
ー欧州発祥ですから、欧州が強いのは納得がいきます。アメリカなどはボードゲームが強い印象ですけど、欧州には対抗できていない状況なのでしょうか?
アメリカは強い人もいますけど、強い人が後進に指導するとは限りません。先ほど言ったように、クラブが人を育てます。サッカー文化が根付いている国は、当然強いクラブが揃っています。そして、欧州にはサッカーと同じようにCLやELに準ずる大会もあり、クラブ間の移籍も発生しますよ。イタリアだとセリエA〜Dとリーグも整備されていて、文化として根付いていますね。日本が強くなるには、そういったインフラを整えなければいけません。
アジアカップが6月10—11日に足立区生涯学習センターで開催!机上の熱い戦いを観戦しよう!
6月10日から6月11日に足立区生涯学習センターで、おはじきサッカー・アジアカップが開催されます。今大会は日本、オーストラリア、シンガポールの参加が決定しました。机上で繰り広げられる知能と技術を駆使した激闘は、一見の価値があります。
実際に、おはじきサッカーをプレーしてみると非常に面白く、サッカーのように流れや戦略性など頭をかなり使うゲームです。さらに弾き方もコツがあるためゲーム性は非常に奥深く、ルール体系もしっかりと整っていますし、ゲーム後は身体も暖かくなりました。老若男女が楽しめるDOスポーツですので、今後の発展に期待が高まります。
取材に協力して頂いた足立区新田地域学習センターの時田所長と鴻井会長。お二方、おはじきサッカーが滅茶苦茶強いです。
さらに、アジアカップのプレイベントが5月28日にギャラクシティものづくりガレージ(午前10時から午後4時まで)で開催が決定。参加費は無料ですので、興味がある方は是非足をお運びください。
また足立区新田地域学習センターでは、月2回体験会が実施されています。おはじきサッカーに興味がある方は、体験会をお勧め致します。
INFORMATION
足立区新田地域学習センター 公式ウェブサイト
http://www.city.adachi.tokyo.jp/bunka/shisetsu/shogaigakushu/008.html
INFORMATION
【日 程】5月28日(日)
【時 間】午前10時~午後4時 ※時間内随時受け付け
【場 所】ギャラクシティ ものづくりガレージ(足立区栗原1-3-1)
【対 象】小学生以上の方
【費 用】無料
【申し込み】不要 ※当日直接会場にお越しください。
【問い合わせ先】ギャラクシティ 03-5242-8161
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