日本代表・後藤崇介選手が語るビーチサッカーの魅力

日本代表・後藤崇介選手が語るビーチサッカーの魅力 DO

日本代表・後藤崇介選手が語るビーチサッカーの魅力

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ビーチサッカーには、ダイレクトボレーキックやオーバーヘッドキックなどのダイナミックな魅力がありますが、そうした華やかさがある一方で、砂浜のスポーツならではの開放感を味わったり、そこで運動能力を向上させたりできることもビーチサッカーが持つ特長だと言われます。そこで今回は、こうしたビーチサッカーの良さ、さらにビーチサッカー日本代表について、現ビーチサッカー日本代表後藤崇介選手に語ってもらいました。

とにかく楽しめるからこそ、心をリフレッシュできる

最初に、ビーチサッカーをプレーしたときは、本当に楽しくてしかたがなかったです。サッカーより、ボールに触れる機会も多いし、一試合で何点もゴールできます。それに、アクロバティックなプレーに挑戦しても下が砂浜なので痛くありません。ビーチサッカーの自由さだったり開放感だったりを堪能できました。こんな楽しいスポーツがあるのかと思いました。

後藤選手が、ビーチサッカーに出会ったのは19歳のとき。当初は、ボールではなく砂を蹴ってしまい苦戦しましたが、「難しさよりも楽しさの方が大きかった。」と当時を振り返ってくれました。

(日本代表になった)今でも新鮮な気持ちでいられます。楽しいから、気持ちが勝手にリフレッシュされます。プライベートで嫌なことがあっても、海の近くで、ビーチサッカーをやればそれでリフレッシュできるんです。

ビーチの開放感の中で、夢中になってプレーをする。裸足で運動することで、フィジカル能力の強化にも繋がります。

砂は柔らかいので、動きにくくキツイというイメージもあるかもしれませんが、むしろ身体への負荷がかからないので、筋肉痛になることもほぼありません。ビーチの砂浜での運動はケガのリハビリにも使われるぐらいです。もちろん、競技ともなれば苦しいときもありますが、体への負担は少ないものです。


裸足でビーチサッカーをすることで足が速くなる

砂浜での運動は、足下が不安定なことから、ボディバランスや体幹を鍛えることができ、また足腰の強化や走力の向上にも繋がります。

後藤選手は、自らがオーナである横浜市瀬谷区の「TAKA FIELD YOKOHAMA」(以下、タカフィールド)で幼稚園児、小学生、中学生を対象にしたビーチサッカースクールを開校しており、約120名が在籍しています。ビーチサッカー専用コートには、熱を帯びない白い砂が敷かれ、夏の太陽が、照りつけていても熱くならないので素足でプレーできます。

裸足で運動することは、ものすごく体に良いことです。足の裏には脳を活性化するツボがたくさんあるので、運動神経が良くなるだけではなくて頭の回転も速くなるといわれています。

ツボ(経穴)の効果は、東洋医学の長い歴史のなかで検証されたもので、WHO(世界保健機関)も足の裏に361個のツボを認定しています。そして、実際にタカフィールドでビーチサッカーに取り組む子どもへの一番大きな効果として後藤選手が挙げるのが、「足が速くなっている」という事実です。

ビーチサッカーをやってからリレーの選手に選ばれるようになった、という子は多いですね。砂浜だと、指で砂を掴むようにしなければ裸足で歩く(走る)ことができませんから、自然に指の力が強くなり、その結果、足が速くなるのだと思います。

後藤選手自身も、大人になってビーチサッカーをプレーするようになって足が速くなった実感があるといいます。

ビーチサッカーの普及には、日本代表が結果を残すことが一番大切

現在、タカフィールドのビーチサッカースクールに通う子どものうち、将来ビーチサッカーの選手になりたい子どもは2割ほど。残りの8割はサッカーのトレーニングの一環として来ている子どもたちです。

サッカーはトレーニングシューズやスパイクを履いてプレーするので、ボールタッチをミスしても誤魔化せますが、ビーチサッカーは裸足なので、ボールフィーリングがボールにダイレクトに伝わります。その分、正確なボールタッチを身につけることができます。

ビーチサッカーは、ジュニアの大会もあり、全国の地域ビーチサッカーリーグに、参戦するチームもアカデミーとして組織されたジュニアチームを設立するなど、小学生年代の競技人口も増えてきました。

僕は大人になってからビーチサッカーを始めて日本代表になっていますが、外国では、小さい頃からビーチサッカーに親しんでいます。日本で子どもの頃からビーチサッカー選手を目指して練習を積んできたら、どれだけすごい選手が育つのか、楽しみはありますね。

これからビーチサッカーが普及するためには、どんどん小さい頃からプレーする選手が増えて、ビーチサッカー日本代表をトップとするピラミッドの裾野を広げる必要があります。

そのためには、次の2019年のFIFAビーチサッカーワールドカップで日本代表が優勝することが大事になります。今、ビーチサッカーは注目されているだけに、結果を残さなければブームも去ってしまいます。ワールドカップで優勝をするしかないと思います。

後藤選手は、結果を残すことが普及に繋がると言い切ります。2018年2月8日に、ビーチサッカー日本代表はラモス瑠偉氏が監督に就任。2019年のFIFAビーチサッカーワールドカップを見据えてスタートを切りました。日本ビーチサッカーの今後の動きに要注目です。

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