サッカーではどんな体力が必要?サッカーで必要なトレーニングを紹介!
DOサッカーではどんな体力が必要?サッカーで必要なトレーニングを紹介!
どの競技でも活躍するためには、ボールをうまく扱う技術やダッシュで速いスピードを出すための走り方、長時間疲れないためのフォームなどのスキルが求められます。
しかしそうしたスキルを身につけながらも、その競技特性に合わせて必要となる体力を高めていくことも重要です。
技術と基礎体力の2つが合わさって初めて、その競技で活躍できるトップの選手になることができます。
この記事では、世界的にも競技人口がかなり多いサッカーではボールをうまく扱う技術の他に、どういった体力を身につけるといいのか、そのためのトレーニングにはどのようなものがあるのかを紹介します。
長時間走り切る持久力
サッカーは前後半45分、合計で1時間半ボールを追いかけて走り続ける競技です。中学生の公式大会では前後半30分の合計で1時間、高校生の場合は前後半40分の合計で1時間20分走り続けなければならず、そのための持久力が求められます。
私たちは体を動かす時、体内のミトコンドリアという器官でエネルギーを作り、筋肉を収縮させています。つまりミトコンドリアが多ければ多いほど、長時間速いスピードで体を動かし続けることができます。
持久力を高めるためにはミトコンドリアの他にも、心臓から送り出す血液の量を増加させたり、筋肉に張り巡らされている血管を増やしたりするということが重要になります。
ミトコンドリアを増やし、心臓から送り出す血液の量を増加させるためには、強度の高いトレーニングが推奨されます。400mトラック1周を自分が走れるベストのタイムで走り、半周は歩いて休憩し、また1周は全力で走る、というトレーニングが短い時間で大きな成果を上げることができます。
毛細血管密度を上昇させるためには、2, 30分間継続できるスピードで走り続けるというトレーニングが効果的です。
ダッシュを何度も繰り返す能力
サッカーでは相手のボールを奪ったり、ボールを相手のゴールに運ぶためにダッシュを繰り返す場面が多いです。試合の後半まで素早いダッシュをできればできるほど活躍できる確率は高まります。
このような、ダッシュを何度も繰り返す能力はRepeated Sprint Abilityとも言われています。
この能力を向上させるためには、何度もダッシュを繰り返すというトレーニングが効果的です。400mトラックの直線部分は全力で、カーブの部分はジョグで走るというトレーニングがとても効果的です。
何本も繰り返していると体が動かなくなってきますが、その中でも全力で体を動かすことでダッシュを繰り返す能力が向上していきます。
この能力が向上しているかどうかを調べるテストとして、Sprint Fatigue Testというものがあります。これは30mのダッシュを30秒に1回、6本行うテストです。
記録は1〜6本目のタイムや6本のダッシュにかかった合計のタイムの他に、1本目から6本目にかけてどれだけスピードが減少したかというFatigue Indexという指標を見ます。
Fatigue Indexは1〜6本目のタイムの合計を、1〜6本目のタイムの中で最も速かったタイムの6倍で割ることで算出できます。計算式にすると以下のようになります。
Fatigue Index = (T1 + T2 + T3 + T4 + T5 + T6) / Tmax × 6
(T1〜T6: 1本目〜6本目のそれぞれのタイム Tmax: 1〜6本目で最も速かったタイム)
この数値が0.85以上だと平均以上、0.9以上だと高いという結果になります。定期的にテストを実施して、Fatigue Indexが向上しているかどうかでトレーニングの効果を知ることができます。
素早く切り返す能力
サッカーでは相手の動きに反応して、素早く方向転換をしなければならないという場面が多くあります。特にドリブルで相手のゴールに攻め込んだり、ディフェンスでボールを奪いに行く場面では非常に重要です。
素早く切り返す能力はサッカー特有の技術のようにも見えますが、そのためには体を素早く動かすための爆発的なパワーが必要になります。
下半身の爆発的なパワーを鍛えるためには、スクワットやダンベルを担いでジャンプをするスクワットジャンプといったトレーニングが効果的です。
切り返す時には体を素早く動かす必要があるので、トレーニングを行う際はできるだけ素早く重りを持ち上げたり、できるだけ高くジャンプするということを意識するとさらに効果的です。
上半身の筋力
サッカーはボールを蹴る競技なので、下半身にばかり注目が集まるかもしれませんが、実は上半身もとても大切です。
サッカーで上半身が大切になる場面としては、相手と接触する時です。ゴールが近くなると相手を押し除けながらシュートを打たないといけませんが、上半身の筋力が弱いと、相手に飛ばされてしまったり安定したシュートを打てなくなります。
サッカーでは下半身だけでなく上半身もしっかり鍛えておいた方がプレーに余裕が出てきます。
ただし上半身を鍛えすぎたために体が重くなって小回りが効かなくなってしまったという事例もあるので、最低限の筋力は身につけておき、体重の変化や日々の練習での体の動きを見ながらさらに上半身を鍛えるかどうかを決めていきましょう。