独立リーグ情報 日本海リーグ・四国アイランドリーグplus編
WATCH独立リーグ情報 日本海リーグ・四国アイランドリーグplus編
独立リーグは終盤戦に差し掛かり、優勝を賭けた争いが繰り広げられています。NPBを目指す選手、タイトルを狙う選手にとっては踏ん張りどころです。今回は日本海リーグと四国アイランドリーグplusを紹介します。
滋賀県で球団設立に向け始動、日本海リーグに参入へ!
7月29日、独立リーグ界にとても大きなニュースが飛び込んできました。日本海リーグに「滋賀球団設立準備室開設」です。
>>滋賀球団設立準備室開設のお知らせ
かつてルートインBCリーグ及び日本海オセアンリーグに球団があり活動していました。
今回新たに設立された「設立準備室」では来季以降の参加を目指して準備が進められます。この「設立準備室」を立ち上げたのは、かつて滋賀球団で球団職員として在籍していた大八木大介さんです。
新しいチームを立ち上げるに当たって大八木さんに今後、どんなチームにしていきたいのか、回答をいただきました。
「滋賀球団は夢を追いかける選手を全力で応援し、ファンやスポンサー・地域の方々に多くの感動を届けられるようなチームを作り上げたいと思います。また選手はもちろん、チームに関わってくださる全ての方の人生が豊かになるきっかけを与えられるような存在を目指します!
常に挑戦し続ける姿勢を持ちながら、滋賀県の発展や成長に寄与できる球団であれるよう、目の前の課題を1つずつクリアしていきたいと思います」
また、ファンに向けて「皆様の応援が何よりも今、心の支えとなっております。一人では小さな力ですが、集まれば大きな力となり、このチームを共に作り上げる原動力となります。これからも、皆様と一緒に新しい歴史を築いていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします!」とメッセージをいただきました。
滋賀県は野球熱の非常に高い地域です。今後の続報が楽しみですね!
日本海リーグ
>>日本海リーグ
昨季は富山GRNサンダーバーズが制した日本海リーグですが、今季は34試合を終えた時点で19勝13敗2分けと石川ミリオンスターズがリードし、優勝に王手をかけています。
今季の富山GRNサンダーバーズは打線が好調ですが、投打が嚙み合っていないところがあり、この点が勝利に結びつかない要因かもしれません。佐野大陽選手、三好辰弥選手、それに墳下大輔選手ら当たっている選手が打線に名前を連ねており、8月11日の27回戦では9対8と乱打戦を逆転で制するという試合もしています。また、富山GRNサンダーバーズは日渡柊太投手がクローザーとしての役割を担っています。8月24日の30回戦では負け試合だったものの9回に1イニング登板、最速151キロ(球場の球速表示)を記録するなど気合の入ったピッチングを見せています。
石川ミリオンスターズでは、香水晴貴投手が8発25日の31回戦に先発、6イニングを投げ勝利投手になっています。打者を力でねじ伏せるのではなく緩急を使い打ち取るピッチングで僅か3安打無失点に抑えています。現在、14試合に登板し防御率は1.98のリーグトップ。また、村上史晃投手は中継ぎで22試合に登板し、香水投手に次ぐ2.67の防御率で勝ち試合に貢献しています。
石川ミリオンスターズのもう一つの強さの秘訣は、果敢に走ってくることです。盗塁数を見ると、阿部選手の25を筆頭に吉田選手の19、杉崎選手の16、更に川崎選手、倉知選手の盗塁数を加えると5人で計86を記録しています。8月11日の27回戦で石川ミリオンスターズの選手は計5つ、24日の30回戦では4つ(盗塁刺は2)、25日の31回戦では5つ(盗塁刺1)記録し、失敗を恐れない積極性が結果に結びついているのかもしれません。
来季は更に1球団増え3球団体制になるかもしれません。面白いリーグ戦を期待したいですね。
四国アイランドリーグplus
前期は圧倒的な強さで徳島インディゴソックスが優勝していますが、後期も徳島インディゴソックスが愛媛マンダリンパイレーツ、高知ファイティングドックスを大きく引き離しています。現在、マジック3が点灯しています。香川オリーブガイナーズは前期に続き後期も勝ち星に恵まれず、現段階で僅か4勝しかできていません。
8月2日の香川オリーブガイナーズ対徳島インディゴソックス後期4回戦は、徳島インディゴソックスが工藤泰成投手、香川オリーブガイナーズが河合幸輝投手の先発で始まり、徳島インディゴソックスは中継ぎに中込陽翔投手、川口冬弥投手、そして宮路悠良投手とつなぎ、4対1と快勝しています。徳島インディゴソックスは投手陣に加えて守備の上手さや打線の長打力があり且つ足を絡めた攻撃もでき、総合的に四国アイランドリーグで一歩抜きんでたチームだと言っていいでしょう。
8月16日の徳島インディゴソックス対高知ファイティングドックス後期7回戦では、徳島インディゴソックスは川口冬弥投手、高知ファイティングドックスは福本光希投手による先発で始まり、両投手ともコントロールがよく緩急を上手に使い分け素晴らしい投手戦が繰り広げました。NPBのスカウト陣も見守る中、徳島インディゴソックスの川口投手は5イニングを投げて被安打1の7奪三振と申し分ないピッチング、一方、福本投手も6イニングをわずか被安打2と見事なピッチングを披露しています。この試合は1対0で徳島インディゴソックスが勝利しています。
愛媛マンダリンパイレーツは徳島インディゴソックスの後期優勝を阻止すべく必死に闘ってきました。7月7日の香川オリーブガイナーズとの後期2回戦、先制を許すも終盤で5対3と逆転するなど接戦をものにしています。しかし、徳島インディゴソックスとの直接勝負では分が悪くリードを許しています。
8月17日には香川オリーブガイナーズと福岡ソフトバンクホークス4軍との交流戦が行われました。ガイナーズファンに加え熱心なホークスファンも香川県観音寺球場へ応援に駆け付けました。試合は6対4と接戦に見えますが、福岡ソフトバンクホークスは4軍とはいえ守備の硬さなど独立リーグとの差を見せつけた試合でもありました。香川オリーブガイナーズは守備の乱れや拙攻などがあり、今季を象徴しているかのようでした。
個人タイトル争いも熾烈
徳島インディゴソックスは、投手陣の層も非常に厚くなっています。そのなかでも敢えて1人取り上げるとしたら、川口投手でしょう。
川口投手は抑えとして登板しセーブを7つあげています。また、8月16日のように先発し試合を作ることもできます。勝ち星を3つ挙げ防御率も1.41とリーグトップ、そして三振を奪うことのできる投手でもあります。
また、徳島インディゴソックスは寺岡丈翔選手を中心に打線は好調ですが、足を絡めた攻撃を積極的に行ってくるのも特徴です。寺岡選手は打率3割3分ですが、盗塁数22はリーグ2位。古賀颯翔選手(高知ファイティングドックス)は盗塁数24、盗塁王争いも目が離せません。タイトル争いも独立リーグにおける終盤戦の見どころの一つです。
【記録、成績は9月3日現在】