第91回選抜高校野球出場校の横顔 -近畿編-

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第91回選抜高校野球出場校の横顔 -近畿編-

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ようやく春の足音が聞こえてきました。「春の甲子園」と言えば、聞いたことがあるのではないでしょうか。春の甲子園の正式名称は、「選抜高等学校野球大会」。「選抜」の名前の通り選考委員会の選考によって甲子園出場校が決定されます。

第91回選抜高等学校野球大会(主催:毎日新聞社、日本高等学校野球連盟)は、平成31年3月23日(土)から4月3日(水)までの12日間(準々決勝翌日の休養日を含む。雨天順延)、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開催します。

今回は、近畿地区からの出場校を紹介します。

近畿地区からの選考は?


智辯和歌山高校 山本雄大投手

今大会は、大阪桐蔭(大阪)が選出されなかった点が近畿地区での波乱だったといっていいかもしれません。しかし、近畿大会の2回戦で敗退した点が大きいでしょう。決して実力のないチームではないのですが、昨秋の新チームは主力選手の抜けたのが大きいところです。選抜への出場はなりませんでしたが夏に勝ち上がってくるかもしれません。

ところで、昨年秋季近畿大会でのベスト4の各校は順当に結果を残していますので、この4校の選出は妥当でしょう。

5、6校目の選出はかなり悩んだ結果だといえます。市立和歌山(和歌山)、福知山成美(京都)は近畿大会の成績や地域性を考慮しての結果ですので、合計6校の選出は無難といっても差し支えありません。

また、補欠校は、大阪桐蔭(大阪)、報徳学園(兵庫)の2校となっています。

なお、入場料も発表になっています。入場料は、中央特別自由席が2500円、一、三塁側特別自由席が2000円、アルプス席(一般)が800円となっています。外野席は昨年夏の大会では初めて有料となりましたが、今回の選抜大会は従来通り無料開放されます。

出場校ラインナップ

1.龍谷大平安高等学校(京都)3年ぶり41回目


龍谷大平安 野澤投手

京都大会では3位だったものの近畿大会では優勝し、選抜出場は確実となっていました。昨年夏に甲子園に出場し、同校の甲子園通算100勝を達成しています。今大会は、京都代表校による通算200勝に大手がかかっています。

秋季大会では背番号11を付けたがエースの野澤秀伍投手(2年)が見ものです。近畿大会では決勝まで1人で投げ抜きました。また、水谷祥平選手(2年)、奥村真大選手(1年)は近畿大会では本塁打も放つなど長打も期待できる手強い選手も擁しています。

明石商との近畿大会決勝は、なかなか得点が入らず延長12回の激闘の末、投手戦を制しました。12回表、捕手の多田龍平選手(2年)の失策もあり1点を取られますが、その裏に打席が回ってくるとすかさず自分でライトへ逆転サヨナラ安打を放ち優勝をもぎ取りました。

2.福知山成美高等学校(京都)5年ぶり3回目

甲子園出場は2013年の夏、2014年の春以来となります。昨秋の京都大会では優勝したものの、近畿大会では2回戦で履正社に敗れベスト4入りは果たせませんでした。しかし、エースの小橋翔太投手(2年)を始め安定したチームです。

京都の代表校による甲子園200勝目を達成するのは福知山成美か、それとも龍谷大平安か、どちらになるでしょうか。

3.市立和歌山高等学校(和歌山)3年ぶり6回目

秋季の和歌山大会では智辯和歌山に敗れ準優勝でしたが、近畿大会では初戦の近江兄弟社に勝ち、2回戦で龍谷大平安に5‐4と接戦で敗れました。近畿地区から6校目の選考が難しいところでしたが、龍谷大平安に善戦したという点も評価されたものと思われます。

4.智辯和歌山高等学校(和歌山)2年連続13回目

昨年夏に続いての甲子園出場です。秋季の和歌山大会では順当に勝ち上がり優勝、そして近畿大会では1回戦の大阪偕星学園(大阪)に12‐5とコールド勝ち。2回戦で大阪桐蔭(大阪)に5‐2と快勝しベスト4に進出しました。

5.履正社高等学校(大阪)2年ぶり8回目

秋の大阪大会では優勝し、近畿大会でも勝ち上がりベスト4入りするも龍谷大平安の前に及ばず、7‐0とまさかのコールド負けを喫しました。この龍谷大平安との一戦では打線が沈黙した点が気になりましたが、今大会ではどの程度打線が奮起するかがキーになるところだと思います。

6.市立明石商業高等学校 3年ぶり2回目


明石商 宮口投手

昨秋の兵庫大会では優勝し、近畿大会も順調に勝ち上がっていきました。準決勝では智辯和歌山に5回コールドで12‐0と大勝し、決勝では龍谷大平安相手に0‐0と投手戦のまま延長に持ち込みました。延長12回表に1点先取するも、その裏、失策が絡み優勝を逃しました。

エースの中森俊介投手(1年)と宮口大輝投手(2年)の二枚看板で勝ち試合を作れる頼もしいチームです。中森投手は1年生ながら長身の181㎝と大柄、また宮口投手もロングイニングを粘りのピッチングで切り抜けていきます。オフの間にこの両投手がどれだけ成長したのかが見ものです。投打が噛み合えば甲子園でも勝ち上がれるチームです。

近畿地区から21世紀枠は選出ならず

21世紀枠の出場校は、各都道府県高野連が推薦したチームのうち全国から3校が選考されます。

近畿地区では、高島(滋賀)、京都すばる(京都)、橿原(奈良)、南部(和歌山)、八尾(大阪)、六甲アイランド(兵庫)の6校が推薦されていました。全て公立校です。しかし、昨年に近畿地区から膳所(滋賀)が選出されており、今年は近畿地区からの選出はありません。

尚、今年の21世紀枠は下記の3校が選出されています。いずれも初出場です。

・石岡第一高等学校(茨城)
・富岡西高等学校(徳島)
・熊本西高等学校(熊本)

補欠校は、平田高等学校(島根)、清水桜が丘高等学校(静岡)の2校です。第91回選抜高等学校野球大会(主催:毎日新聞社、日本高等学校野球連盟)は、平成31年3月23日(土)から4月3日(水)までの12日間(準々決勝翌日の休養日を含む。雨天順延)、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開催し、抽選会は、3月15日(金)に行われ、対戦相手が決まります。

平成最後に新たなルーキーが出るのか、またどこの高校が栄光に輝くのか注目してみてください!

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