被シュート数1位でも順位は7位。健闘中のバーンリーFC徹底検証!

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被シュート数1位でも順位は7位。健闘中のバーンリーFC徹底検証!

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マシュー・ロートン、ジェームズ・タルコフスキー、ベン・ミー、スティーヴン・ワード。この4人の名前を聞いて、バーンリーFCというクラブ名が頭に浮かんだ方は、なかなかのプレミアリーグ通です。
現在(1/18時点)で7位と健闘するバーンリーFCですが、データ上は、この順位にいるとは信じられない不思議なクラブと言えます。今回はそんなバーンリーFCについて紹介します。
メイン写真クレジット(PHOTO by BigDom)

開幕前は降格予想の大本命。ところが…!

イギリスマンチェスターの北にあるランカシャー州のバーンリーは、人口7万人強の小さな街です。彼らの本拠地ターフ・ムーアは、22,546人収容のコンパクトなスタジアムで、直近20シーズンのうち、17シーズンをチャンピオンシップ(2部相当)で過ごしているクラブです。

2009-10シーズンと2014-15シーズンは、プレミアリーグに昇格しているものの、いずれも1年で逆戻りしています。2016-17シーズンに、トップリーグに復帰した際も、降格候補に挙げられていました。アウェイで1勝4分14敗とさっぱりだったバーンリーは、本拠地ターフ・ムーアで、10勝3分6敗と大健闘。ホームで、リヴァプールやエヴァートンを倒し、優勝したチェルシーと引き分けた内弁慶のクラブは、降格ゾーンに一度も落ちることなく16位で残留を果たしています。

しかし、今季の開幕前も2年連続で、降格予想の大本命との見方をされていました。補強した即戦力は、リーズからクラブレコードの1500万ポンド(約21億円)で引っ張ってきたFWクリス・ウッドとスウォンジーのジャック・コークのみとなっており、峠を過ぎたという評価の30代選手を4人獲得し、選手層を厚くしているようでは戦えないと思われても仕方がないと言えるでしょう。
しかし、開幕のチェルシー戦は、「スタンフォード・ブリッジで勝てるわけがない」という予想を覆す3-2の勝利。最高のスタートを切ったクラブは、トッテナムやリヴァプールに引き分ける健闘を見せ、23節を終えた時点で、7位に踏ん張っています。冒頭に挙げた4人は、ショーン・ダイク監督が13節まで先発に固定した4バックの面々です。現在は、23試合中9勝7分7敗、勝ち点34。得点19は下から4番目という貧攻ながら、失点20は、マンチェスターの2チームとチェルシーに次ぐ少なさです。一見、堅守のチームですが、彼らのデータを見ると、この失点の少なさも不思議に思えるほどです。


最終ラインを仕切るベン・ミー(右)は、バーンリーにとって最も欠けてはいけない選手(PHOTO by Jim Easton)

守備に関する驚愕のデータに注目!

ボールポゼッション44.3%は20チーム中18位、1試合あたりのドリブル数6.2は19位。パス成功率70.3%は何と最下位、スルーパスとショートパスの本数も最下位です。一方で、ロングボールの本数は1位。相手にボールを持たせている時間が長く、奪ってもつなげず突破もできず、大きく前線に蹴り続けているバーンリーは、1試合平均16.2本とリーグで最も多くのシュートを打たれています。

ここまでの数字を見れば、こんなチームは当然下位に沈むものと思うのが普通でしょう。しかし失点は、23試合でたったの20です。彼らが一般的な堅守のチームと違うのは、シュートやクロスを許さないのではなく、「打たれたシュートを止める」「入れられたクロスをはじき返す」ところです。驚愕の守備のデータを並べてみましょう。


ヒートンの負傷で出番がまわってきたポープは、冷静なセービングで評価を高めています(PHOTO by Charltonkyle)

23試合のシュートブロック数128、ヘディングでのクリアは410回。1試合あたりの空中戦勝利数は25.1で、平均すると毎試合3.3回のオフサイドを取っている計算になります。これらはすべて、リーグNo.1です。多くの数字を積み上げているのは、タルコフスキーとベン・ミーのCBコンビです。シュートブロックでは、タルコフスキーがリーグ2位、ベン・ミーが3位となっています。ヘディングのクリアは、ベン・ミーが2位で相棒は3位。シュートを打たれる際に、必ず相手の足元に入って止めようとする2人のCBの忠実なプレイが、今季プレミアリーグデビューを果たしたGKニック・ポープのセーブ率No.1につながっています。


デフールはジャック・コークとともに全試合出場を継続中(PHOTO by Богдан Заяць)

負傷者続出で、ショーン・ダイク監督は正念場!

最終ラインが、安定し守れているのは、彼らの前に構えるデフールとジャック・コークのセントラルMFコンビが、献身的にサポートしているからでもあるでしょう。スウォンジーから移籍したジャック・コークは、今季プレミアリーグで、走行距離No.1です。サイドを攻められた際は、CBに加勢してペナルティボックスに入り、攻撃時のつなぎ役としても機能しています。

クロスとプレースキックが武器のロビー・ブレイディとスピードを活かしてサイドから突破を図るグドムンドソンも守備の意識が高い選手です。ここまでうまく戦ってこれたバーンリーFCですが、ロートンとワードの負傷、タルコフスキーの出場停止などの影響で、直近のプレミアリーグでは6戦連続未勝利と終わっています。

ショーン・ダイク監督にとっては、マンチェスター勢との対戦を控える今が正念場です。安く獲得した選手をやりくりしながら、上位に粘ってきた指揮官は、後ろから迫ってくるレスター、エヴァートン、ワトフォードをかわすことができるでしょうか。引き続き、打たれ強いクラブの奮闘に注目したいと思います。


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