サッカーを通じてより良い社会づくりに貢献 “love.fútbol Japan”が描く未来 -後編-

サッカーを通じてより良い社会づくりに貢献  “love.fútbol Japan”が描く未来 -後編- SUPPORT

サッカーを通じてより良い社会づくりに貢献 “love.fútbol Japan”が描く未来 -後編-

スポーティ

アメリカ生まれのNGOプロジェクト “love.fútbol”。「貧困・少年犯罪といった社会問題に、サッカーグラウンドづくりからアプローチして解決に導いていくこと」をミッションに中南米を中心に活動を続けています。そのlove.fútbolの日本法人である”love fútbol Japan”が2018年2月に産声を上げました。代表を務める加藤遼也氏へ今後の日本国内での活動の展望についてインタビュー後編でお届けします。
前編は>>こちら

世界3つ目の拠点として、日本からできること

世界的に見れば、先進国の一つである日本、物質的に恵まれた国であるがゆえに、その活動も途上国を舞台にした支援が中心になると思われたが、日本国内にも目を向けるべき課題はあると言います。

日本国内にも経済的な理由、身体的な特徴を理由にスポーツを楽しむ機会が制限されている子どもたちがいます。そんな人たちに機会を提供することも僕たちがやるべきことのひとつです。

それぞれの国に、独自のスポーツ文化があります。日本は学校教育・部活動の中にスポーツ活動が組み込まれて、スポーツのハード面が構築されてきました。日本で、必要とされるスポーツ施設のあり方を考えていくことも、love.fútbolが向き合うミッションのひとつだといいます。

日本全国にスポーツ施設は、約22万ヶ所あると言われています。この数字は全国にあるコンビニの数の約4倍です。でも、多くの人がその存在を身近に感じないのは、そこがスポーツをする人にしか縁がない場所だからです。もし既存のスポーツ施設のコンセプトを変え、運営に工夫できれば、地域にとっても、そこに暮らす人にとってもより意味のある場所になります。

公共施設であることが多い日本国内のスポーツ施設、地域住民のために、開放された場所であることは、打ち出されていますが、love.fútbolは、さらに、プラスアルファの価値観をもたらすことを視野に入れています。

子どもの貧困や虐待、待機児童、高齢化社会…あらゆる世代が様々な生活課題と向き合いながら生きています。これらの問題に対し、一人一人でとか、1つの家庭だけで自力で解決することはなかなか難しい現状があり、地域やコミュニティでの支え合いがこれからさらに必要になってきます。そんな時、ポテンシャルが高いのが実はスポーツ施設だと言われています。そこにlove.fútbolがこの12年間、”more than place to play” をコンセプトにやってきた経験が活きると考えています。

これからの社会に必要とされるスポーツ施設とはという問いから、「スポーツ施設のコンセプトを再定義し、機会に恵まれない子どもたちが安全にサッカーやスポーツを楽しめる場所をつくるとともに、地域・子どもの成長を支え、セーフティーネットになる環境づくりを進めていきたいと思っています。日本国内でもこういった変化を必要としている地域と向き合っていきたいですね。」と述べられました。

love.fútbolが描く未来とは

日本に向けてlove.futbolのビジョンを伝える「伝道師」として、オンリーワンの存在として活動を続ける加藤さん。その双肩にかかるものは大きくのしかかっているのではないでしょうか。

自分だけで、動ける限界はあるので、来年以降は、雇用機会を見出すことも狙っています。僕らが目指しているのは、生まれた地域や環境に関わらず、子どもたちが誰でも、いつでも、どこでも、サッカーができる環境です。これを文化とした場合、文化を伝承する担い手を増やしていくことが大切です。

最後に、love.futbol Japanの取り組みが一過性のムーブメントではなく、未来永劫続くプロジェクトにしていくために必要なことを語ってくれました。

ある時、内村鑑三さんの『後世への最大遺物 / デンマルク国の話』という本と出会ったんです。『あなたは後世のために何を残すか?』という問いかけに対して、例として仕事やお金、思想といったものを残すことを紹介している内容なんですが、この本を読んで、僕は何を遺すのか?考えるようになりました。サッカーで育ってきた一人として、子どもたちに何を遺していくのかのような。その答えの延長線上にあるのがlove.fútbolの活動ですし、love.fútbolという仕事です。サッカーに関わる仕事と言えば、指導者やスポーツメディア、クラブチームで働くことなどいろいろありますが、これからサッカーを仕事にしていきたい人々に、love.fútbolという生き方を選んでもらえるように団体を成長させていきたいです。

2月には、世界中にあるサッカーグラウンドの風景を集めた写真展”GROUND”を開催しました。ブラジル・レシーフェでの、グラウンドづくりを目指したクラウドファンディングも実施してきました。法人としての歩みは始まったばかりです。熱い想いを持ったlove.futbol Japanのこれからが楽しみです。






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