2028年LA五輪サーフィン会場の近くで50年続く海のフェスティバル
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2028年LA五輪サーフィン会場の近くで50年続く海のフェスティバル
カリフォルニア州オレンジ郡サンクレメンテで開催された「San Clemente Ocean Festival」(https://www.oceanfestival.org/)に行ってきました。1977年に始まった、地元ではよく知られた海のスポーツをテーマにした恒例イベントです。
2026年の開催日は7月18、19日の週末。日本時間では20日(月)の「海の日」とちょうど重なりました。奇しき偶然というべきでしょうか。
サンクレメンテはサーフィンの街として有名です。2028年のロサンゼルス五輪では、すぐ近くのTrestles State Beachがサーフィン競技の会場になります。
このイベントでもサーフィン競技が行われました。しかし、それだけではありません。初日はエキスパートたちのライフガード競技、そして2日目は一般参加ありの遠泳と砂浜ラン、またはその混合競技が併せて行われました。ということで、私は初日を観客として「見る側」、2日目はいちおうアスリートとして「やる側」の立場での参加でした。
駅を降りれば、そこはもう海
サンクレメンテ駅近くを走る列車。
会場となったのはピア(桟橋)周辺の海岸です。南カリフォルニアにあるビーチ沿いの町の多くはピアを中心に成り立っています。ピア周辺にはレストランやショップが並び、地元民も観光客も集まる、町でもっとも賑やかなエリアです。
サンクレメンテもその例に違わないのですが、ここのピアにはもうひとつユニークな特徴があります。まさに鉄道の駅前なのです。
アムトラック鉄道のパシフィック・サーフライナー線はこの辺りでは海岸線すれすれを走ります。電車がサンクレメンテ駅に停まると目の前にビーチの砂浜が広がり、駅がそのままピアに繋がっています。なにしろ駅の名称が「San Clemente Pier Station」というのです。私が知る限り、駅名にピアがつく例は他にありません。
砂浜から駅を挟んで反対側にはホテルもいくつか建っていますので、車を運転しない人でも気楽に訪れることができます。それでもあえて車でやって来る人(私もそのひとりです。すみません)のためには、大きな駐車場も用意されてあります。
サンクレメンテ・ピア駐車場からの眺め。
ライフガードは海のヒーロー
初日の土曜日は主にサーフィンとライフガード競技がいくつかの部門と種目に分かれて行われました。
カリフォルニアのビーチに行くと、赤い水着を着て監視塔に立っているライフガードをよく見かけます。海で遊ぶ人たちの安全を守る彼らを、私がどれだけ尊敬し、また感謝しているかは過去の記事に書きました。
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彼らは単にビーチでの安全確認や監視を行う人たちではありません。いざというときに海へ飛び込み、人を救出するための高い泳力と体力、そして潮流や波を読む能力を持った真のプロフェッショナルです。
最近も、カリフォルニアで若干16歳の新人ライフガードが、荒れた海から10歳の少年を救出したというニュース(*1)が大きく報じられました。
そのライフガードの鍛え上げられた能力を競技という形で目の前で見ることができるというわけです。
砂浜を走り、海へ飛び込み、波を越え、泳ぎ、ボードやカヤックを使って沖へ向かう。国際プロ部門から地域の少年少女部門まで、私はひたすら感心して眺めておりました。
ライフガード競技のひとつにはシーカヤックのレースも含まれている。
砂浜を走り、海で泳ぐ
2日目の日曜日は一般人も参加できるオープン競技が中心でした。
もっとも参加人数が多かったのは5kmのビーチラン。ピアの真下からスタートし、波打ち際を走り、そして同じ場所に戻ってきます。砂の上を走ると、舗装路に比べると足への負担は大きくなりますが、スピードを競わない限りは大きな問題ではありません。参加者の雰囲気は競技というよりファンランに近いです。
裸足で走る人とシューズを履いた人の比率は半々くらいでした。私は前者でした。砂浜にも裸足にも慣れてはいませんが、まったくの未経験というわけでもなく、5㎞という距離はふだんのジョグより短いくらいです。
そこまでは良かったのです。私にとっての悪夢は次の競技にやってきました。1kmスイムと5kmランを続けて行う、いわゆるアクアスロンです。一般参加ありとはいえ、ここから急にハードルが高くなります。
アクアスロンのスタートを待つアスリートたち。
私はこれと似た距離のアクアスロンには何度か出たことがあります。しかし、それは静水に近い穏やかな海での話でした。
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オリンピックのサーフィン会場に近いサンクレメンテの海は波の大きさも潮流の強さもそれとは比較にならないレベルなのでした。
スタートと同時に海に飛び込み、小さな波は飛び越え、大きな波は潜ってやり過ごし、沖に浮かんだブイに向かって泳ぐ。やることはアタマでは分かっています。しかし、その通りにはできませんでした。
沖へ向かって泳ごうとしても、次から次へと波がやってきます。水中でもがく私にはどれも3m以上の大波に見えました。実際は1mくらいだったでしょうけど。
それはともかく、ひとつの波を越えたと思ったら、また次。さらに次。身体を持ち上げられ、落とされ、前へ進もうとしても思うように進みません。それどころか、潮に流され、ブイはどんどん遠くなっていきました。
ここで私は諦めました。生まれて初めてのレース途中棄権です。とは言っても、マラソンなどとは違い、その場で止まっているわけにはいきません。波に翻弄されながらも、なんとか自力で砂浜へ戻り、この日も待機してくれていたライフガードの手を煩わせずには済みました。
それにしても、昨日のライフガード競技では、同じ海をみなスイスイと泳いでいたなあ、とあらためて尊敬の念が深まりました。
感想:あらためて感じた海の楽しさ、難しさ
ピアから競技を見る人たち。
そうしたわけで、「海のお祭り」を見る側とやる側の両方で満喫できました。やる側では悔しい失敗もあったわけですが、それでも楽しい2日間でした。
海のスポーツは同じ走るや泳ぐにしても、陸上競技やプールの水泳とはまったく別物ですね。砂の深さも波の大きさも潮の強さも、自分ではコントロールできないうえ、常に変化しています。同じ波はもう来ない、と桑田佳祐さんも歌っていました。
50年近くにわたって続いてきたSan Clemente Ocean Festivalは、そんな海の魅力と厳しさを、スポーツ競技を通して身近に感じさせてくれるイベントでした。
2028年には、このすぐ近くでオリンピックのサーフィン競技が行われます。この海を舞台に世界のトップアスリートたちがどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、今から楽しみにしています。
*1. Baywatch honors teenage lifeguard hero who saved boy in viral video.
https://www.theguardian.com/us-news/2026/aug/08/baywatch-ryder-williams-lifeguard

