開幕まで2か月 ラグビーW杯を楽しもう!代表選手名鑑 第6弾「スクラムハーフ編」

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開幕まで2か月 ラグビーW杯を楽しもう!代表選手名鑑 第6弾「スクラムハーフ編」

スポーティ

今、多方面でラグビーが盛り上がっています!W杯開幕まで残り2か月、日本代表候補選手をポジション別にご紹介して行く本企画第6弾は、いよいよ今回からBK(バックス)編に入ります。チームの要「スクラムハーフ」です。

第1弾 >>ラグビーW杯を楽しむ「プロップ編」
第2弾 >>ラグビーW杯を楽しむ「フッカー編」
第3弾 >>ラグビーW杯を楽しむ「ロック編」
第4弾 >> ラグビーW杯を楽しむ「フランカー編」
第5弾 >>ラグビーW杯を楽しむ「ナンバーエイト」

メイン写真 photo by Craig Boyd

優勝国に名手あり!背番号9番「スクラムハーフ」

勝敗を左右する最も重要なポジションを2つ挙げるなら、その1つが司令塔・背番号10番のスタンドオフ、もう1つがスクラムハーフ(以下ハーフ)です。

この2つをラグビーではハーフ団と呼びますが、正直、ラグビーはハーフ団で決まると言っても過言ではありません。この2つは野球で言うエースと4番です。ハーフ団に上手い選手がいるチームは強く、そうでないチームは勝てません。ちなみに筆者もハーフでしたが、下手だったので負けてばかりでした(涙)。

下の写真は、かつて世界最多キャップ(国際試合出場数)138を誇った伝説のハーフ、ジョージ・グレーガン選手。晩年日本でも活躍しましたが、全盛期の彼を擁したオーストラリアは1999年のW杯で2度目のウェブ・エリス・カップ(優勝杯)を掲げました。

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チーム1番の小兵 生命線はパス、パス、パス!

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ハーフはチームで1番小柄な選手が任されます。実際、日本代表のハーフも多くは160㎝台です。ラグビーは基本的には大柄な選手の方が有利ですが、ハーフだけは例外です。どうしてでしょうか?

自転車のチェーンがペダルとタイヤをつなぐように、ハーフは、FWとBKのつなぐ役目です。背番号1番から8番のFWがスクラムなどの密集戦で獲って来たボールを、9番のハーフが、10番以下のBKへ素早くパスします。これがハーフにとって最も重要な任務。パス、パス、パス。右へ左へ変幻自在にパスを投げ分け、試合中、最も多くパスを出すのがハーフです。

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ハーフのすぐ目の前には、2m120㎏級の敵FWが居並び、まるで鷹が獲物を狙うようにハーフに襲い掛かって来ます。そのプレッシャーをかいくぐってパスを出すには高い俊敏性が求められます。

大きい選手だけでなく、小さい選手にも役割があるのがラグビーの魅力です。外国出身選手も多い日本代表ですが、ハーフだけは日本人選手で占められています。

ジャパン不動の9番!田中史朗選手

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ニュージーランドのハイランダーズに所属し、日本人初のスーパーラグビープレイヤーとなったのが、身長166㎝の小さな巨人、「フミ」こと田中選手。奥様は、元バトミントン選手で身長171㎝の凸凹夫婦です。試合前には「もしも死んだら新しい人を見つけてな」と遺言するほど命がけで試合に挑むのはラグビー通には有名です。

一部女子の間ではキュキュンする名台詞と騒がれていますが、166㎝が2m級にタックルに行くので「もし死んでも」というのも決して大袈裟ではありません。

近所の小学生から「君、どこ小?」と言われたり、4年生の女子から「母性本能くすぐられるわ~」と言われるなど、子供からイジられっぱなしの田中選手。

伝説の青春ラグビードラマ「スクールウォーズ」のモデルとなった伏見工業高校出身で、今回代表に選ばれれば3大会連続。高校の先輩でもあるミスターラグビー・故平尾誠二さんとも肩を並べることとなります。

日本のスクラムハーフ史上最多キャップの経験がW杯で生かされれば、勝利は間違いありません。

これが読めればニワカじゃない!? 小さなイケメン 流大選手

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ベテラン田中の地位を脅かすのが、流大と書いて「ナガレユタカ」と読むスクラムハーフ。小柄ながら、ベンチプレス155㎏を持ち上げるマッチョなギャップに女性ファンもクラクラ来ているようです。ちなみに独身(のはずです)。

高校、大学、社会人のすべてのチームでキャプテンを任され、誰からも愛される明るいキャラクターの流選手。ラグビーの試合で成人式に出席できなかったときも、「流がいないと楽しくない」と地元の友達が別日にもう1度集まってくれたほど人望が厚いのかと思いきや、ただイジられて終わっただけだったという逸話も。

ちなみに彼のお兄さんは四国アイランドリーグの高知と愛媛でプレーしていた元野球選手。NPBを目指しながらその夢を叶えられなかった兄弟の分までW杯で暴れまわって欲しいものです。

彼のプレーの特徴は、とにかくテンポの速い球出し。密集からどんどんボールをパスする流選手の球さばきが冴え渡れば勝利は近づくでしょう。

本場NZからの逆輸入プレイヤー 茂野海人選手

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過去にエイジレベルの代表にも選ばれたことがなかった無名選手が、2016年の日本代表合宿に突然呼ばれました。それが茂野海人選手。その前年、NECからのラグビー留学で訪れたニュージーランドでオークランド代表に選ばれ一躍脚光を浴びたのです。

そしてW杯でも対戦するスコットランド代表とのテストマッチでトライを決めると、そのトライがワールドラグビーの年間最高トライの候補に挙がるという国際舞台での強さを発揮。日本代表のハーフ陣に欠かせないメンバーとなりました。

実はニュージーランド留学前には「もうラグビーはやめようか」とも思っていたそうですが、コーチから「楽しんで来い」と背中を押され、行ってみたら道が拓けたそうです。キツイ時には環境を変えてみるのも1つの方法だという好例ではないでしょうか。

彼の持ち味はニュージーランドでも認められた強気なラン。パスが命のハーフでありながら常識にとらわれないプレーで密集サイドを駆け抜ける茂野選手から目が離せません。


スクラムハーフ ラグビー ワールドカップ